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名古屋駅の大規模再開発が事業化決定 ナゴヤの新ランドマーク

名古屋鉄道、名鉄都市開発、日本生命保険、近畿日本鉄道、近鉄不動産の5社は、共同で検討を進めている「名古屋駅地区再開発計画」について、事業化を決定したと明らかにした。

名古屋駅地区再開発計画は、行政が主体となって進める「リニア関連プロジェクトとの整合」や、空港アクセスの利便向上を目指す名鉄名古屋駅の拡張(4線化)を含めた「地域交通拠点の形成」のほか、名駅南地区やささしまライブ、栄をはじめとする「都心部に賑わいを広げる」ための共同開発を行なうというもの。

開発スケジュールは、2026年度に解体着工、2027年度に新築着工、2033年度に1期本工事竣工、2040年代前半に2期本工事竣工となっている。

中央の赤い枠が名古屋駅地区再開発計画

共同事業者の5社が手掛ける再開発の対象地は、名古屋市中村区名駅一丁目2番他。敷地面積は約32,700m2。再開発の中心になる建物は、高さ約172m、地上31階・地下2階で、延床面積は約520,000m2。北街区と南街区の2棟で構成される。用途は商業、オフィス、ホテル、鉄道駅、バスターミナル。

スーパーターミナル・ナゴヤのランドマークを目指す

再開発のビジョンは、「スーパーターミナル・ナゴヤ」を目指す名古屋駅前に、唯一無二のランドマークをつくるというもの。

新たな商業施設の開発のほか、「コトトキ体験型のエンターテイメント性に富んだ集客施設」を導入する。オフィス用テナントは1フロア貸室面積が全国最大級とし、ラグジュアリーホテルはハイアットの最高級ブランドによる「アンダーズ 名古屋」が決定した。

地下と地上1~2階で3層の南北歩行者ネットワークを整備。屋上や屋外テラスも整備して滞留空間も充実させる。

名駅南方面(画像の左方向)への回遊性向上を図る3層の南北歩行者ネットワークと空中回廊

また、「空飛ぶクルマなどの次世代モビリティにも対応したスーパーモビリティハブ機能の整備」を掲げるほか、名古屋市等が進める高速路線バスの一元的な集約に対応するバスターミナルを再整備する。

建物のデザインは、にぎわいが内外で感じられる空間を形成するものとし、「歩いて楽しい名駅通を創出する」と謳う。名古屋駅からささしまライブにつながる新たなスカイラインが形成されることで、ダイナミックな都市景観を生み出すという。導線の骨格は外観に表現され、名駅エリアの回遊性向上を図る。

滞留空間を創出する名駅通側のプロムナード
名駅通沿いのテラス空間、駅前広場側ファサード