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名鉄名古屋駅、駅前大規模再開発に合わせて再整備 3千億円投資
2025年5月26日 18:46
名古屋鉄道は、「名古屋駅地区再開発計画」とあわせて実施する「名鉄名古屋駅再整備計画」について、計画概要を決定した。4線化をはじめとする再整備を行ない、中部国際空港アクセスを担う唯一の鉄道事業者として「空港アクセス強化」、リニア開業効果を広域的に波及させる「地域交通拠点の形成」等の社会的要請に対応する。
名鉄名古屋駅は、名古屋鉄道としては最大のターミナル駅だが、施設の老朽化、ホームやコンコースが狭隘、段差が多い構造、改札口が多数分散、同一ホームに複数方面の列車が発着するためわかりにくいなど、多くの課題を抱えている。
リニア中央新幹線開業と、名古屋市などが進めるスーパーターミナル化を機会ととらえ、再整備による鉄道ネットワークの機能強化、公共交通分担率の向上を目指す。
なお、名古屋鉄道を含む5社による「名古屋駅地区再開発計画」の事業化決定について、5月26日に発表された。
再整備は、案内設備・駅務機器・内装等に最新技術を取り入れ、国際レベルのターミナル駅としての機能・装いを備える計画。同社最大のターミナル駅にふさわしい、デザイン性に優れた先進的な駅を目指す。投資額は約3,200億円。
工事は2026年度に着手し、開発事業における2033年度の1期工事竣工、2040年代前半の2期工事竣工のそれぞれに合わせ、2期に分けてリニューアルする。
1期リニューアルでは、開発事業1期工事にて現在の鉄道施設(駅施設・線路等)の範囲外で構築する再開発ビルの地下空間に、新たに2線を敷設し、駅機能を移設・拡張する。老朽化した鉄道施設の更新、昇降施設の増設等による段差の改善、案内設備などの刷新による空港利用者などの利便性向上、ホームやコンコースの拡張を実施し、大規模災害発生時の対応力向上、ゆとりをもった駅空間の整備等を図る。
2期リニューアルでは、開発事業2期工事にて現在の鉄道施設を撤去して構築する再開発ビルの地下空間に2線を追加敷設し、4線化を実現する。空港アクセスのわかりやすさと利便性向上のための「空港アクセスホーム」の設置、ホームドアの設置、複数の旅客動線のバリアフリー化を実施するほか、ホームやコンコースを1期リニューアルからさらに拡張する。これらにより、さらにゆとりをもった駅空間の整備を図る。