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著名人を勝手に使った詐欺広告、総務省が対策検討

総務省は、SNSの投資詐欺広告に著名人の写真や名前などが悪用され、被害が出ている件に関連して、対応を強化していく方針を示した。4月9日の閣議後の記者会見で明らかにされている。

松本総務大臣は9日の会見で、詐欺広告の実態を問題視しており、プラットフォーム事業者に対して適正な対応を求めるとした上で、削除対応の迅速化や運用状況の透明化を求めるプロバイダ責任制限法の改正法案を今国会に提出していることを明らかにしている。

また、有識者会議で議論・検討を進め、プラットフォーム事業者、広告業界や広告主にもヒアリングを実施しており、制度を含めて総合的に対策を進めていく方針。

悪用された著名人が訴え

SNS上の詐欺広告で、著名人の写真や名前を悪用する例が増加している。投資詐欺が多いとみられ、実業家や経済関連に明るい著名人の写真・名前が悪用されるケースが目立っている。

例えば実業家の前澤友作氏は、自身の写真が使われた詐欺広告がInstagramとFacebook上で特に多いと指摘。詐欺広告の発見・報告を募ったところ、被害額も多額に上る実態が明らかになったとしており、両サービスを提供するMetaに強い対応を求めたり、日本の代表者に対応を強化するよう求めたりする内容を4月4日に投稿している。

前澤氏はその後もニュース番組にも出演するなどして件の詐欺広告の実態を語っているほか、4月10日には自民党本部にて、著名人の写真や名前を悪用する詐欺広告について実態を報告するヒアリングに応じる予定としている。