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メルカリ、新品・中古に続く“第3の市場” 「m department」開始
2026年7月14日 11:09
メルカリは14日、プロが品質を保証するリユースサービス「m department(エムデパートメント)」を開始する。新品や中古だけでなく、「整備済み製品」や「真贋鑑定済みブランド品」を扱う「第3の市場」として事業強化を図る。
主な製品ジャンルはスマートフォン、タブレット、ノートPC、カメラ・レンズなどの「整備済み製品」と、バッグやアクセサリー、財布・小物、腕時計、衣類、シューズなど「真贋鑑定済みブランド品」。
整備済み製品については、ソフマップやネットオフ、にこスマ、YTH、モバステなどの事業者がメルカリの「エムデパートメント」に出店する。
真贋鑑定済みブランド品は、いーふらん、コメ兵、大黒屋、RAGTAG、バイセルなどが出店する。
出店する事業者は、いずれもリユース業界で実績のある88社。「エムデパートメント」で販売する商品は、販売事業者による独自の保証が追加され、万一問題が発生した場合は、返品や補償にも応じる。整備済み製品は、発送後180日間の動作保証が付帯。返品保証は、整備済み製品は発送後7~30日以内、真贋鑑定済みブランド品は発送後10日以内の返品を受け付ける。
これにより、事業者にとっては販売機会の拡大を、メルカリユーザーにとっては、ショップの補償や真贋鑑定済みの商品など、「信頼できる」商品を探しやすくしていく狙い。なお、出店事業者の費用としては、販売後の手数料を徴収するが、出店料などは発生しない。
メルカリでは、フリマアプリ上で高額リユース品の販売が拡大しているほか、ブランド品の真贋判定サービスなども展開してきた。しかし、偽物を見分けたり、内部の劣化の判断など、高額製品購入者の不安払拭には難しさがあったという。
そこで、「エムデパートメント」において、「プロが品質を保証するリユース品」として、事業者による補償と鑑定などを組み合わせて、「安心」のリユース品を強化。メーカーや専門事業者が検品・メンテナンス・鑑定などを実施し、品質を保証したうえで販売するリユース品市場が世界的にも拡大していることから、メルカリ上で「エムデパートメント」を展開。高額リユース品の「品質不安」を解消し、「新品・中古に続く“第3の市場”を開拓する新たなマーケットプレイスを目指す」としている。
エムデパートメントは、Webサービスとなるが、メルカリからもアクセス可能。出店者がメルカリShopsに出店している場合は、メルカリからも購入できる。
今後、「エムデパートメント」では、順次取り扱いカテゴリーを拡大するとともに、2027年初頭には買取サービスの提供を開始する予定。買取サービスは、商品の買取意向を表明すると複数の事業者から買取見積もりが取れる、といったサービス提供を検討しているという。
「安心」という価値 メルカリとは違う「百貨店的」な体験を
メルカリ 執行役員 CPO Marketplaceの篠原 孝明氏は、エムデパートメント開始の理由について、リユース市場の成長を挙げる。リユース市場は15年連続で拡大しており、25年度の市場規模は3.26兆円とされる。
その中でもニーズが高いのが「スマホ」と「ブランド品」で、スマホは前年比22.4%、ブランド品は15.7%と大きく伸びており、ブランド品は4,000億円以上の市場規模となっている。
リユース市場の伸びの背景にあるのは「物価高」だ。スマホの平均販売価格は6.9%の上昇が予測されており、ブランド品もハイブランドを中心に価格が上昇している。そのため、新品ではなくリユース品を検討する人が増えている。
一方、実際には半数以上の人がリユース品の購入をためらっており、「ほとんど購入しない」を加えると、7割がリユース品を回避する傾向がある。回避する理由については、商品の汚れや衛生面の不安、故障や劣化、偽物やコピー品への不安などがあげられており、購入者の課題となっている。
そして、この課題は「高額製品」であるほど顕著で、高級ブランドのバッグやジュエリー、スマホ/PCなど、高額リユース品の購入を躊躇する声が多い。
こうした「自分では判断できない"品質への不安”」がリユース品を選択する際の障壁となっていることから、さらなる市場拡大には「品質保証」が必要と判断。サービス内に品質保証を組み込むことで、消費者の不安払拭を狙うのが「エムデパートメント」とする。
こうしたプロが品質保証するリユース品の拡大にあわせて、「新品・中古に続く“第3の市場”を開拓する新たなマーケットプレイスを目指す」と説明した。
エムデパートメントに出店するソフマップ サーキュラーエコノミー事業部 本部長 リユース事業部長の上村 匡希氏は、年間60万台以上のデジタル機器を買取、品質チェックしたうえで販売しており、iPhoneの場合は、22工程での品質確認とデータ完全消去などを行なっていると説明。ソフマップでは、ランクAからDまでの4段階で判断しているが、エムデパートメントではランクA-Cまでの商品を展開していくという。上村氏は、今後「リファービッシュ品」が新品と中古だけでない新たな選択肢になっていくと強調した。
全国1,900店舗の「おたからや」を運営するいーふらん EC事業部 部長の久保 梨恵子氏は、ルイ・ヴィトンのバッグ「ネヴァーフル」を例に上げて価格高騰を紹介した。ネヴァーフルは2024年の登場時に7万円台で、「手が届くハイブランド」的な位置づけで人気を集めていたという。
しかし、原材料高騰や為替の影響、ブランドの戦略などによる度重なる値上げにより、現在は29万円。発売当初の約4倍となってしまった。新品では買えないが、安心してブランド品を購入したいというニーズが高まる中で、リユース品への注目が高まっているとする。また、同社の強みとしては、世界規模の仕入れネットワークや、AI真贋鑑定などを説明。「プロ品質保証」で安心して購入できる商品を提供していくとした。
なお、エムデパートメントの出店と販売では、メルカリShopsと同様に手数料として10%を徴収するが、出店料などは発生しない。ソフマップやいーふらんなどの事業者はメルカリによる「集客力」を期待し、メルカリの基準を満たす商品を販売していく。
また、高額リユース品を中心の売り場展開とするため、メルカリとは直接的なデータ連携を行なわず、バナーでの送客などを軸とした連携となる。
メルカリ篠原氏は、「メルカリは50億以上の商品の『お宝探し』を楽しむような体験設計を強化している。エムデパートメントは、こだわりのアイテムと保障を納得して買う『百貨店』のようなUIをイメージしているため、サービスを分けている」と説明。事業者側がメルカリShopsにも出店していればメルカリの検索からも商品は出てくるが、基本的には別のマーケットプレイスという考えで運営しており、「選べるマーケットプレイス」として運営していく。





















