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コカ・コーラを使った酒「ジャックダニエル&コカ・コーラ」

コカ・コーラシステムは、「コカ・コーラ」とウイスキー「ジャックダニエル」をミックスした「ジャックダニエル&コカ・コーラ」を、4月10日に発売する。コカ・コーラを使った初のアルコール製品となる。350ml缶での販売で、価格は210円(税別)。

コカ・コーラの爽やかさと、ジャックダニエルのテネシーウイスキーの風味を、絶妙なバランスで楽しめるというRTD(容器入り飲料。栓を開けてそのまま飲めるアルコール製品)。2022年にメキシコで初めて販売開始し、2023年に日本や欧米など世界各地に展開する。

世界では、ジャックダニエルの約40%が、コカ・コーラを含むコーラ飲料と一緒に飲用されており、ジャックダニエルとコカ・コーラをミックスした「ジャックコーク」というバーカクテルもあるという。

一方、日本のRTD市場は長期的に成長を続けており、2022年時点で5,100億円を超える市場規模まで拡大している。過去5年間でRTD市場は年平均で+6.2%の成長を続けており、特にウイスキーを炭酸で割って飲むハイボールカテゴリーは+7.4%と伸びている。こうした市場動向を背景に、ジャックダニエル&コカ・コーラでハイボールカテゴリーに参入する。

コカ・コーラの誕生は1886年、ジャックダニエルは1866年と、ともに100年以上の歴史を持ち、多くの人に認知されている。そのため製品名は、これら2つの組み合わせであることをストレートに表現。パッケージもシンプルに両ブランドのロゴを並べている。

アルコール分は7%。ジャックダニエルとコカ・コーラの両方の味わいをしっかり楽しめることを追求した結果、この度数になったという。味の基本設計は世界共通だが、アルコール度数は各国のマーケットに合わせて変えており、例えばアメリカは日本と同じ7%だが、メキシコは5%となっている。

コカ・コーラシステムは、2018年発売の檸檬堂でRTD市場へ事業を拡大し、現在はグローバルレベルで展開している。ジャックダニエル&コカ・コーラでは、RTD市場において檸檬堂に続く2本目の柱の製品として、マーケットに根付かせていくことを目指す。

ジャックダニエル&コカ・コーラについて説明する日本コカ・コーラ アルコールカテゴリー事業本部長 関口朋哉氏
日本コカ・コーラ 代表取締役社長 ホルヘ・ガルドゥニョ氏(左)と、ジャックダニエルのブラウンフォーマンジャパン 代表取締役ゼネラルマネージャー アーロン・マーティン氏

発表会で試飲(といっても350ml缶フル)したところ、ハイボールほどにはウイスキーのストレートな味ではないが、ウイスキーの風味をしっかりと感じられるので物足りなさはない。ジャックダニエルそのものがクセが強すぎず飲みやすいウイスキーだからか、コカ・コーラの味わいを殺すことなく、まさに両者のいいとこどりをしているお酒に感じられた。

スッキリとしていて後味も良く、350ml缶をアッという間に飲み干してしまった。ウイスキーやハイボールが苦手という人でも、ウイスキーとは異なるお酒の1つとして楽しめるのではないかと思われる(あくまでハイボールを常飲している筆者の感想)。飲みやすさゆえ、飲みすぎ注意なお酒とも言えよう。