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クルマにFire TVを搭載。Amazonが車載展開を強化

Amazonは5日(米国時間)、CES 2022においてAmazonデバイスやAlexaの新戦略を発表した。Fire TVのクルマへの展開や音声アシスタントのAlexaを“月”につれていく計画などを明らかにした。

特に大きな発表がFire TVの自動車対応。テレビに接続してPrime Videoなどの動画サービスなどを楽しめるFire TVシリーズは累計1億5,000万台を販売しており、Fire TVを“内蔵”したテレビも販売されている。そして今後はFire TVの“クルマ”への展開を強化していく。

最初に協業する自動車メーカーはステランティス。同社は、FCA(フィアット・クライスラー・オートモービルズ)、PSA(プジョー、シトロエン、オペル)などから構成されているグループだが、まず2022年モデルのJeep Wagoneer、Grand Wagoneer、Grand Cherokee、Chrysler Pacificaの車載エンターテイメントシステムにFire TV機能を統合していく。

ステランティス以外では、フォード エクスペディションやリンカーン ナビゲーターも2022年モデルでFire TV機能を搭載する。

Fire TV搭載車では、車載エンターテイメントシステムでの動画や音楽の再生、ゲームプレイなどに対応。Prime Videoの100万以上のテレビ番組などを楽しめる。通信環境がない場合は、事前にダウンロードしたコンテンツを再生できる。

提供開始後には、プロフィールのパーソナライズに対応し、ユーザーに合わせたコンテンツのおすすめを行なう。自宅のテレビで見るFire TVと同じ環境をクルマでも提供可能になる。

Alexaも搭載し、「映画を再生して」などでFire TVを操作できるほか、自宅のドアベル(Ring doorbell)の映像なども確認できる。前方のナビ画面だけでなく、後部座席のディスプレイでの動画再生にも対応する。

なお、ステランティスとのAmazonのパートナーシップでは、同社のデジタルキャビンプラットフォーム「STLA SmartCockpit」向けのソフトウェアソリューションの共同提供や、車両プラットフォームにおけるAWS採用なども含まれており、数百万台規模の車両におけるコネクテッド体験を共同で実現していく。

このほか、ロッキード・マーティン社と共同で、アレクサをArtemis I(アルテミス1号)の一部として宇宙に送り込む計画や、新たなセキュリティセンサー「Ring Alarm Glass Break Sensor」なども発表している。