ニュース

「ながらスマホ」の交通事故で一発免停。道路交通法改正

警察庁・都道府県警察制作のチラシ(表/裏)

道路交通法が12月に改正され、「ながらスマホ」運転の反則金と違反点数が3倍、事故を起こすなど交通の危険を生じさせた場合の違反点数は、免許停止となる6点に変更された。

従来より、自動車及び原動機付自転車などの運転中のながらスマホは、道路交通法で禁止されており、違反した場合には罰則が設けられているが、今回の改正により、罰則が強化された。

道路交通法違反対象の例。左から通話、携帯電話の画像注視、カーナビの画像注視。政府広報オンラインより

携帯電話を保持して通話、画像注視などをした場合の罰則に、新たに「6月以下の懲役」が設けられ、罰金は「5万円以下」から「10万円以下」に引上げ。反則金は普通車の場合、これまでの6,000円の3倍の18,000円となった。違反点数は、1点から3点に変更された。

携帯電話を保持しての通話、画像注視、および非保持での画像注視などをして、事故を起こすなど交通の危険を生じさせた場合、違反点数が6点となり、免許停止処分の対象となる。従来は2点だった。

罰則は「3月以下の懲役又は5万円以下の罰金」から「1年以下の懲役又は30万円以下の罰金」に引上げ。また、刑事罰(懲役刑または罰金刑)の対象となり、反則金はなく、罰則が適用される。従来の反則金は普通車の場合9,000円。

政府広報オンラインより

政府広報オンラインによれば、ながらスマホなどによる携帯電話使用等に起因する交通事故は、2018年には2,790件発生。2013年の2,038件と比べて約1.4倍に増加しているという。また、携帯電話使用等に起因する交通死亡事故は42件発生している。

カーナビ装置やカーテレビなどの画像の注視が1,698件と最も多く、次いで、メール、インターネット、ゲームなどの画像を見たり操作したりする「画像目的使用」が966件としている。通話目的使用は144件。

なお、スマホや携帯電話を使用しながら自転車を運転することも道路交通法で禁止されている。違反した場合には「5万円以下の罰金」が科せられることがあるほか、相手にけがを負わせた場合は、重過失傷害罪などに問われたり、被害者から損害賠償を求められたりすることもあるとして注意を呼びかけている。