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Twitter、違反ツイートでも“公共性”次第で削除せず。新ルールを公表

Twitterは1日、ルール違反のツイートでも公共性があれば削除しない場合があるとして、その判断理由について公表した。

このルールは、特に政府高官や政治家などを想定したもの。各国のリーダーとしての性質上、非常に大きな影響力があり、その発言が物議を醸したり、さまざまな議論や討論を招く可能性がある。Twitterでは、「利用者が自分たちの国を代表するリーダーに対してオープンに公の場で意見を述べたり、説明責任を問うたりできる場を提供することはとても必要なこと」とし、こうしたケースでは、Twitterルールに違反するツイートであっても、公共の利益に照らして閲覧を認める場合があるとする。

ただし、対象ツイート上に告知を表示し、利用者はその告知をクリックもしくはタップしなければ、対象ツイートが見られないようにする。また、そのツイートがアルゴリズムによって上位に掲載されないようにする。

告知の適用対象者は、以下の基準を満たすアカウント。

  • 政府職員もしくはその代理、公職の立候補者または官職にあるとみなされていること
    (次期就任予定者、承認待ちもしくは然るべき地位の後任に指名された人)
  • フォロワー数が10万以上のアカウントであること
  • Twitterの認証済みアカウントであること

ただし、ツイート自体が直接的な暴力的脅威、または、特定の個人に対する攻撃を呼び起こす可能性がある場合には、公共の利益と見なさない場合もあるという。

告知はホーム画面のタイムラインや検索画面など、あらゆる画面を通じて直ちに表示される。告知の適用は、Twitter社のTrust and Safety、法務、公共政策、各地域の担当部門らによるチームによって判断。その基準は以下の通り・

  • 身体的な安全性に重点を置いたうえで、ルール違反によって即時性や重大性を伴う、潜在的危害を生じさせるかどうか
  • ツイートを残しておくことによって、他の人が政府職員や公職の候補者もしくは被任命者の発言に対する説明責任を問うことができるかどうか
  • 当該ステートメントに関して、一般市民が常に情報を入手することのできる別の情報源が存在しているかどうか
  • 当該ツイートを削除することによって、社会的な関心の高い問題について、不用意な前後関係の隠ぺいに繋がる、または、問題の理解を阻害することになるかどうか
  • 当該ツイートがより幅広い議論を必要としながら、他では得られない独自のコンテキストや視点を提供するものかどうか

告知が表示される場合、当該ツイートは、セーフサーチ、タイムラインのトップツイート、ライブ配信用のイベントページ、おすすめツイートのプッシュ通知、通知タブ、Twitter検索などでは表示されなくなり、利用者が目にする機会も減少する。

このルールは、過去のツイートには適用されず、今後のツイートが対象となる。