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凸版印刷、浴室で使える紙パック。シャンプーなどプラボトル代替

凸版印刷は、プラスチックボトルからの代替が可能な新しい紙パック「キューブパック」を開発した。従来の紙パックでは不可能だった洗面所やバスルームなど、濡れた場所での常時使用が可能な新しい容器。

本製品は、水回りでの使用時に水と常時接着する底部付近に紙端部を設けない独自構造により、プラスチックボトルとほぼ同等の耐水性を実現したもの。価格も従来のプラスチックボトルとほぼ同等。石化由来材料は約75%削減できるとしている。凸版印刷では、シャンプーやボディーソープ用の採用イメージを紹介している。

また、従来の紙パックでは構造上不可能だった、口栓を中央につけられる形状も実現し、ポンプを付け替える「付け替え容器」としての利用できるほか、ボトル上部に大型のキャップを取り付けられるため、粉体、固体、ゲル状のものなどを入れる広口容器としての活用も可能。

紙パック内部には、凸版印刷が独自開発した透明バリアフィルム「GL FILM」がラミネートされ、高い鮮度保持性を特徴としている。また、容器と内容物の接触層に低吸着性能の内装フィルムを使用することで、医薬品や酒類など、容器への成分吸着が気になる内容物にも使えるという。

さらに、充填直前にボックス型に組み立てる「組み立て式」を採用。平坦な状態で輸送・保管できるため占有容積を従来の同容量のプラスチックボトルと比較して80%以上削減できる。

また、充填には既存のプラスチック容器の充填機の流用が可能なため、大型の設備投資が不要。

凸版印刷は、2月より本製品のトイレタリー業界へのサンプル出荷を開始。今後は、食品業界などプラスチックボトルを使用する企業に向け拡販、2020年度に約10億円の売上を目指す。また、キャップやポンプなどで使用するプラスチックのバイオプラスチックへの置き換えなどさらなる開発を進め、より環境適正を高めたパッケージ開発を進めるという。