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軽さに感動 大容量ポタ電「Jackery 2000 New」を買ってみた

一昨年、初めてポータブル電源として「Jackery ポータブル電源 2000 Plus」を購入しました。容量は2,042Whで、この容量になるとさすがに大きくて重いのですが、他に選択肢がないことから購入しました。しました、が、無慈悲なことにその1カ月ほど後に、新型である「Jackery ポータブル電源 2000 New」が発売されました。しかも大きさは40%小型化、重量は34%も軽量化された上に価格も安くなっています。それでも1年はそのまま2000 Plusを使っていたのですが、この度2000 Newを購入しました。Amazonプライムデーで購入し、価格は40%オフの119,900円でした。

元々ポータブル電源を購入したのは、車中泊などでポータブル冷蔵庫を稼働させるためです。筆者の手持ちのポータブル冷蔵庫にもバッテリーは搭載されていますが、バッテリーだけではせいぜい6~7時間が限界です。夕方から翌日の朝まで、一晩ほど稼働させるには、このくらいの容量があったほうが安心なので2000 Plusを選択しました。実際に使ってみると狙いはバッチリで、16時間ほどポータブル冷蔵庫を稼働させても、バッテリーは50%ほど余っている余裕ぶりでした。

また、ポータブル冷蔵庫のバッテリー充電はかなり遅いです。充電を忘れてバッテリーが空の状態で「冷やしながら充電」した場合、バッテリーへの充電が追いつかず、数時間走行しても、クルマのエンジンを止めたときにはほとんど充電がされていない、という経験で困ったことが何度かありました。

ポータブル電源なら充電能力も高く、冷蔵庫を使用しながらでも余裕で充電が行なえます。2時間で満充電ですので、1時間も充電すれば1,000Wh程度は充電可能です。たとえ冷蔵庫側のバッテリーが0%であっても全く問題がありません。これも購入動機の一つです。

何かと便利なポータブル電源ですが、しかしながら、いかんせん、重量があります。その重さは約27kg。筆者のeMTB(電動アシスト対応のマウンテンバイク)よりも重たいです。これをミニバンの荷室に乗せるために持ち上げるのは、なかなか腰に気をつかいます。大きさも自転車と一緒にクルマに乗せるのには、ギリギリ、という感じで余裕がありませんでした。なにせ、eMTBはデカイです。

とにかく軽くなって感動

新型の2000 Newは、名前の通り容量は2000 Plusと同じ2,042Wh。耐久性の高いリン酸鉄リチウムイオン電池を使っているのも同じです。

2000 New

ただ、その他の機能には差があり、定格出力は2000 Plusの3,000Wに対して2,200Wと低くなっています。また、拡張バッテリーを追加できない、コンセントなどが減っている、など、コストダウンと思われる違いがかなりあります。付属品も省略されていて車載シガーソケット充電ケーブルが付属しません。しかし、2000 Plusを1年使ってみて、このあたりは筆者にとってデメリットにならないと判断できましたので、購入しました。

電源容量が同じなら、大幅に小型軽量化された2000 Newがうらやましくないわけがありません。

2台を並べてみると、その大きさの違いも明確です。とにかく見た目が小さくなりました。これは実際にクルマに搭載してみても実感でき、体感として半分くらいになったような感覚があります。これまで気をつかわないと車載している自転車にぶつかりそうな感じだったのが、全く気にする必要がなくなりました。また、後席の足元にも余裕で置けるサイズでもあり、置き場所の選択肢が増えました。

左が2000 Newで右が2000 Plusです。並べると一目瞭然です
フットプリントもかなり差があります。車の中に搭載する際にもよりスペースをとらなくなりました

そしてなにより軽いです。2000 Plusの27kgに対して17kg。10kgの差があります。おかげで片手で持ち上げることも可能になりました。とはいえ、軽々、という感じではありませんが、玄関から家の駐車場まで運ぶくらいならなんでもありません。

従来は重量があるだけでなく、大きさもそれなりなので、玄関まで持ってくるのに一苦労、そこからクルマまで移動するのに玄関の段差でまた一苦労、クルマに持ち上げるのが最後の難関、という感じでしたが、さっと持ち上げて運べるようになりました。

本体の構造的にも違いがあり、従来は腕で持ち上げて歩くのが辛い大きさ、重さであるので、車輪と伸縮式のハンドルが搭載されていました。2000 Newではハンドルのみになり、車輪はありません。車輪があってもキャンプ場などの不整地では苦労するでしょうし、持ち上げて運べるにこしたことはありません。

なお、2000 Newの購入時には、容量が1,070WhのJackery 1000 Newも検討しました。こちらは容量が半分とはいえ、重量が10.8kgと更に軽く、セール価格も7万円代だったのも魅力でした。車中泊でポータブル冷蔵庫を夕方から翌朝ぐらいまで稼働させると、だいたい1,000Wはいかないぐらいな感じなので悩みましたが、余裕を持たせて結局2000 Newを選びました。

ちなみに同じくリニューアルされたワンランク上の3000 Newは、2000 Plusと同等のサイズ感、重さだったりします。今回筆者はそこまで必要はなかったのですが、より大容量が必要なら、こちらも魅力的に感じました。

災害時にも期待

結果として、2000 Plusから省略された機能があるものの、実用としてはメリットしかありませんでした。バッテリー容量自体は同じなので、同じように使えているのに持ち運びは楽になったというだけでも満足度が高いです。

普段は車中泊に使っていますが、災害時に活用することも期待しています。特に、台風などで停電になった場合でも、2,000Whの容量があれば、家庭用の大型冷蔵庫でもかなりの長時間稼働させることが可能になります。仕事用パソコンのバックアップ電源としても有効です。

充電が速いのもポイントです。これだけの大容量でフル充電時間は2時間です。天気予報を見て、台風が来そうだなと思ったら満充電にする、という使い方も十分可能になります。普段クルマで移動する際にも、あっという間に満充電になるので非常に重宝しています。

軽量化されて持ち運びやすくなったことは、使い勝手を大きく変えてくれました。今後も小型・軽量化を続けてくれることを期待したいです。

清宮信志