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LINEヤフー、“日常”に寄り添うAIエージェント「Agent i」開始
2026年4月20日 13:05
LINEヤフーは、新たなAIエージェントブランド「Agent i(エージェントアイ)」を4月20日から提供開始する。LINEとYahoo! JAPANの両サービスからアクセスできるAIエージェント(Webサービス)で、対話を通じて疑問の解決や提案を行なう。今後も順次機能追加予定で、6月以降にはタスクの管理や実行支援機能も追加予定。
これまで提供していたYahoo! JAPANの「AIアシスタント」とLINEの「LINE AI」を統合し、「毎日のそばに、だれでも使えるAIを。」をコンセプトに開発。例えば、「新しい家電が欲しい」「京都の観光モデルコースを作って」といった相談をすると、LINEヤフーのサービスと連携した領域エージェントが興味関心に応じて情報を整理し、選択肢を提案する。これによりユーザー側の意思決定を支援する。
現時点では、商品選びをサポートする「お買い物」、観光コースやお出かけ支援「おでかけ」、Yahoo!天気と連動した「天気」など7つの領域エージェントを展開。今後対応領域や機能を段階的に広げていく。これらの機能は当面は無料で利用可能だ。
例えば、株式保有銘柄に大きな動きがあれば、Agent iが知らせてくれる。また、航空券が安くなったタイミングや、家さがしで指定の条件に近い物件が出た場合などにエージェントが案内し、知らせてくれる。
冷蔵庫内などの写真から食材を読み取り、今あるもので作れるレシピを提案し、毎日の献立の悩みをAIが支援。また、料理写真から「お家でできる再現レシピ」も教えてくれる
株価の動きを瞬時に可視化し、AIが最適な取引タイミングをサポート
話題のニュースについたコメントから世の中の反応をAIが整理し、賛否の傾向や論点、温度感をひと目で確認
自分好みのイベントを日付や現在地から手軽に探せる。周辺スポットの提案からモデルコースの作成まで、充実したお出かけプランづくりをサポート
AIとの対話を通じてユーザーの嗜好を理解し、最適な車種を提案。高精細な360°画像などのデータを活用し、まるで実車を見ているかのように確認
AIがユーザーの嗜好を学習し、好みの商品から目的別の最適なセットまで提案。思いがけないアイテムとの出会いや、対話を通じた具体的な商品選びもサポート
欲しいものをメモするだけで「Yahoo!ショッピング」内の商品候補が提示され、すぐに商品の購入が可能
気になる商品と比較ポイントを指定するだけでAIがユーザーの比較検討タスクを実行。膨大な商品数からユーザーに寄り添った提案をする
「LINE」での日程調整をAIがサポート。最適な候補日の提案から、参加者への打診、日程の調整から確定まで、ユーザーのカレンダーを基に行なう
現時点では、購入の「決定」やタスクの「実行」は行なわず、エージェントは提案までにとどめている。
今後、ユーザーの利用状況や設定に応じ、最適化された回答や支援ができる「メモリ」機能を6月までに実装予定。
さらに、100万以上の企業・店舗が対応する「LINE公式アカウント」の情報を活用し、将来的に「Agent i」と連携予定。より正確な情報提供を行なえるほか、店舗予約などのタスク対応も予定している。
LINE公式アカウントでは、誰でもAIエージェントを構築できる「LINE OA AIモード」を26年夏頃から提供予定。また、戦略策定や施策実行までを支援するAIエージェント「Agent i Biz」を8月から提供する。
「Agent i」を起点とし、「Yahoo! JAPAN」と「LINE」におけるエージェンティック機能も強化する。Yahoo! JAPANトップページでは検索や通知、トピックス機能の進化を予定しているほか、LINEアプリでは友だちとのトークルーム内でのメッセージをもとに友だちとの関係性の分析や会話の提案をする「ムードを分析」の提供や、ホームタブの最適化などを予定している。
1億人のAIエージェントを目指す
LINEヤフーCPOの慎 ジュンホ氏は、同社のAIエージェント戦略について説明し、AIは「賢く答える」から「タスクを実行する」時代へ入っていくと強調。AI初期の対話(チャット)から伴走(Copilot)を経て、実行する「エージェント」に進化していくと語る。
LINEヤフーにおいても、エージェントの活用は進んでおり、コールセンターの問い合わせ、経理等の定型業務、そしてソフトウェア開発、脅威検知やセキュリティ対策においては、LLMエージェントが使われている。
着々と社会実装が進んでいるように見えるが、調査によれば、生成AIを“日常的に”利用している人は16%と多くはない。慎氏は「一部のプロフェッショナルだけではなく、誰もがAIエージェントを使い、作れる世界」が必要と語り、日常利用を中心としたLINEとヤフーの各サービスにエージェントを組み込んでいく。
その統合されたブランドが「Agent i」で、LINEとヤフーのアプリからすぐに呼び出せるWebサービスとして構築。あらゆるシーンでAIによる課題解決を図る。そのため、2026年度上期中に20領域以上のエージェントを展開する。
Yahoo! JAPANのトップページからAgent iを呼び出せるほか、お買い物メモや、スポーツナビアプリと連動した「野球解説くん」などの新たな機能も提供。LINEでは友人との日程調整なども可能になる。
これまでの「ショッピング」などアプリを起点としたものだけでなく、LINEヤフーや外部のデータを活用した様々なエージェントを展開していく。エージェントとして追加を予定しているのは、「ローカル」「日程調整」「学びサポート」「子育て」「住まい探し」「ファイナンス」「マンガ」「近くのおトク」など。
LINEならではの強みは、1億人以上のユーザー基盤とそこに蓄積されたデータが活用できること、100以上のサービスの情報が使え、連携できることなど。店舗や地図、ショッピングなどの整理されたデータを持ち、それらを横断的に活用できるため、各サービスの延長線で利用できるという。
慎ジュンホCPOは、Agent iにより「AIカンパニーとして日本のAI体験を変えていく。1億人以上のユーザーが使うAIエージェントを作る」と意気込みを語る。加えて、LINE公式アカウントが連携することで、「ビジネス」利用も拡大していく。
AIエージェントの成長を担う「LINE公式アカウント」
LINE公式アカウント(OA)がAgent iと繋がることで飲食・レストラン、美容・サロン、ショッピング・小売店、ファッション、学習・習い事などの店舗や企業と連携予定。
LINE OA AIモードでは、AI店員が予約応対し、電話の自動応答により、予約日時や人数、コースなどを把握。飲食店の場合は、営業時間外でも予約を受け付けられるほか、忙しい時間帯の電話対応などをAIに任せられる。夏頃に提供開始予定で、当初はベータ版として無料提供し、その後ビジネス展開を検討していく。
例えば、電話応答では「誕生日クーポン」の適用などのパーソナライズにも対応し、対話しながらその人にあわせたAI体験を実現する。デモで紹介したZoffのメガネ購入の事例では、購入1年後に状態の案内や新製品などをチャットで案内し、似合うデザインやトレンドなどを紹介する。
また、セブン-イレブンやLVMH、スシローなど20社以上の初期検討パートナーと連携を開始しており、夏以降の本格展開を目指す。
ビジネスでのAI活用を目指す伴走型AIエージェント「Agent i Biz」も提供。戦略策定から施策の実行までを行なうツールで、クーポン用のバナー作成から入稿、配信などの作業からスケジュール提案など一貫して対応可能な、「AI参謀」を目指す。
Agent iは基本的には無料で利用可能。そのうえで、サービスの回数制限などを設け、LYPプレミアム(月額508円)契約者はより多くの機能や回数を使えるなど、無料と有料を組み合わせた展開を想定しているという。「より高度な機能や複雑な利用向けのサブスクなどは今後考えていきたい」(慎ジュンホCPO)。
また、LINE公式アカウントなどビジネスサービスでは、SaaS型の課金モデルなども検討していくという。
なお、Agent iではLINEヤフーが持つ多くのデータを活用することから、当面はLINEヤフーユーザーのための体験向上を重視する。その中で、外部データの活用や外部へのデータ提供なども「ユーザーが求めるものがあれば対応する」と説明。外部サービス連携としては、LINE公式アカウントで繋がるサービスや企業との連携から進めていく。



















