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iOS 26発表 デザイン刷新で透明感ある新UIに
2025年6月10日 04:13
Appleは6月9日(米国時間)、iPhone向けの次期OS「iOS 26」を発表した。パブリックベータは7月から、正式版は今秋に提供予定。iPhone 11以降が対象となり、iPhone 16シリーズをはじめとする一部機種では、AI機能「Apple Intelligence」のすべての機能が利用できる。
これまでiOSはバージョン18まで順当に数字を重ねてきたが、今回からiOS 26に変更される。これは、2026年に向けてiOS、macOS、watchOS、tvOS、visionOSといったすべてのプラットフォームでバージョンを統一する方針に基づいたもの。
iOS 26は、システム全体のデザイン刷新が大きな特徴。「Liquid Glass」と呼ばれる半透明素材を用いた新しいビジュアルスタイルが導入され、アプリアイコン、ウィジェット、コントロールなどの表現がより立体的で鮮明になった。
ロック画面では、背景画像に合わせて時計の位置が動的に調整され、iPhoneの動きに反応する3D効果「スペーシャルシーン」も利用可能。同機能は、Neural Engineによる高度なコンピュータビジョン処理により、2D写真から空間構造を再構成する。ロック画面などで奥行きのある視覚効果を実現している。ホーム画面ではアイコンの透明化や色調のカスタマイズが可能になり、個人のスタイルに合わせた外観を実現できる。
Apple Intelligenceは、Appleが新たに体系化したオンデバイスAI機能群。翻訳や画像生成、自然言語処理などの処理はすべて端末上で完結する設計で、プライバシーにも配慮されている。Apple Intelligenceを基盤とするビジュアルインテリジェンスは、ユーザーのiPhone画面にまで拡張されるAIのため、画面上に表示されている情報についてChatGPTを使って質問や要約が可能。
「Live Translation」は、Messages、Phone、FaceTimeなどのアプリに統合されており、音声とテキストのリアルタイム翻訳が可能。iPhoneを持たない相手とのやりとりでも翻訳が可能。
ビジュアルインテリジェンス機能では、画面上のイベントや日付、場所などの情報を検出し、カレンダーへの予定登録を提案するほか、閲覧中の画像や商品に基づいた検索・購入支援なども行なう。
「Image Playground」では、テキストから画像を生成することに加え、Genmojiと呼ばれる機能により複数の絵文字を組み合わせてオリジナルの表現が可能になる。ショートカットアプリも強化され、Apple Intelligenceによって生成された「インテリジェントアクション」が利用できる。メールアプリでは、加盟店や配送業者から送信されたメールを識別し、要約が可能に。また、Apple Payで購入していない商品でも、注文の詳細と発送状況などの通知とApple Intelligence上で確認できるようになった。
写真アプリは、ライブラリとコレクションの2つのビューに整理され、スムーズな写真閲覧が可能になった。カメラアプリのUIも刷新された。
電話アプリでは、お気に入り、履歴、留守番電話が統合された新しいレイアウトを採用。「Call Screening」により着信時に発信者情報を事前に確認可能となり、応答の可否を判断できる。「Hold Assist」では、コールセンターなどの電話待機時にオペレーターが対応可能になると通知する機能が提供される。
メッセージアプリでは、未登録番号からのメッセージを専用フォルダに分けられるようなった。さらに、投票や背景画像をカスタマイズする機能が追加。Apple Cashによる送金や受け取りにも対応し、グループチャットでの活用がより便利になった。
CarPlayは、通知や音楽再生画面が視認性を高めた新デザインに改良。ピン留めやTapbackへの対応、ウィジェットやライブ アクティビティの表示にも対応し、運転中の利便性を向上。
このほか、Apple Musicでは歌詞の翻訳や発音表示に対応し、DJのように連続再生をスムーズにする「AutoMix」機能も追加された。
Apple Mapsでは、訪問した場所を一覧表示できる「Visited Places」が加わり、通勤ルートの予測と案内も行なわれる。Walletでは、搭乗券のLive Activities表示や空港ナビゲーションとの連携も可能となった。
Apple Intelligenceのフル機能を利用できる機種は、iPhone 16全モデル、iPhone 15 Pro/Pro Max、A17 Pro以降のiPad、M1以降のMacなど。正式版の配信に先立ち、開発者向けベータ版は本日より、パブリックベータは7月に公開される。言語はフランス語、ドイツ語、イタリア語、ポルトガル語(ブラジル)、スペイン語、日本語、韓国語、または中国語(簡体字)。今年末までに、デンマーク語、オランダ語、ノルウェー語、ポルトガル語(ポルトガル)、スウェーデン語、トルコ語、中国語(繁体字)、ベトナム語など対応言語を拡大予定。