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東京都、全都立学校に「都立AI」導入 14万人が学習に活用

東京都は12日、全都立学校において生成AIサービス「都立AI」を導入した。256校、児童・生徒数約14万人が対象となる。

都立AIは、都立学校専用環境に構築されるチャットベースのAIサービスで、OpenAIの軽量AIモデル「GPT 4o-mini」以上に対応。モデルは順次アップデートを行なっていく。入力はAIに学習されず、不適切なやり取りはフィルタリングされるなど、安全性に配慮。また、学習活動や校務に合わせたテンプレートや、カスタムAI作成機能、テキストデータ参照機能などを用意している。画像の入力にも対応する。サービス提供はコニカミノルタジャパン。

東京都教育委員会では、「生成AI研究校」を令和5年度に9校、令和6年度に20校指定し、生成AIの効果的な活用について研究を進めてきた。都立AIはその成果を踏まえ、全都立学校に導入する。

これまでの導入では、「ロボットの利点と欠点について生成AIを用いて様々な視点から見解を調べる」「生成AIに俳句や笑い話を作らせて、生成AIの得意分野と苦手分野を知る」「学校紹介動画の作成にあたり、外部の人の知りたい情報を生成AIに案出しさせる」などで活用されている。

都立AIでも、探究テーマの情報収集や整理、発表資料作成などにAIが伴走し、効果的な学習を促進する。また、教員においても公務の定型的な文書を、AIがドラフト作成するなどで業務負荷削減を狙う。

東京都では、全都立学校での導入にあたり、「都立学校生成AI利活用ガイドラインVer.1.0」「生成AI研究校初回授業モデル指導案」などを作成している。