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Geminiで進化する「Google Workspace」 新機能Flowsやドキュメント読み上げなど
2025年4月9日 21:02
Google Cloudは9日(米国時間)、GeminiなどのAIを組み込んだGoogle Workspaceの新機能について発表した。ドキュメント、スプレッドシート、Meet、チャットなどのAI機能を追加したほか、AIを活用し、アプリ間の作業を自動化および連携させる新機能「Google Workspace Flows」を導入する。
Google Workspace Flows
Google Workspace Flowsは、エージェント型AIによるワークフローの自動化を目指す新機能。承認の取得やスプレッドシートの手動での更新、検索のためにまずドキュメントを探すなど、時間を奪うルーチンワークに対し、AIの力を活用して作業の効率化を狙う。
Google Workspace Flowsでは、調査、分析、コンテンツの生成などでAIを活用。Gem(Geminiで構築できるカスタムAIエージェント)を使用し、タスクを処理する。例えば、カスタムGemを使用してカスタマーサポートのリクエストを処理する場合、Workspace Flowsは、受信フォームをレビューし、主要な問題を把握。解決策を調査し、役立つ返信の下書きを作成し、サポートチームが確認して送信できるようにフラグを付ける。コーディングは不要で、単一のステップだけでなく、プロセス全体を合理化できるという。
Googleサービスだけでなく、サードパーティのサービスとも連携予定。Workspace Flows は、アルファ版プログラムに参加している利用者向けに展開が開始される。
Googleドキュメントは新音声機能
Google ドキュメントの新機能として、「音声読み上げ」機能が追加される。
文書を全て読み上げたり、重要なハイライト部分をポッドキャスト形式で読み上げたりできる。音声機能は今後数週間のうちにアルファ版として提供予定。
また、Google ドキュメントの「文章を改善する(Help me refine in Docs)」を追加。AIによる文章作成支援機能となり、主題を強化する方法や、文章の構造を改善する方法、キーポイントをより明確にする方などについて、Geminiが提案を行なう。文章の一貫性を保つことも可能という。この機能は、本四半期中にアルファ版が提供予定。
Google スプレッドシートでは、データからインサイト(洞察力)を引き出すための機能「Help me analyze」を提供。データから、見逃している可能性のある傾向を指摘したり、深く掘り下げるための次のステップを提案し、わかりやすいインタラクティブなチャートを作成できるという。Help me analyzeは、25年後半に導入予定。
Google VidsにVeo 2の動画生成 Chatも強化
動画作成/編集アプリ「Google Vids」には、動画生成AIモデルの「Veo 2」による動画作成に対応。Vids内で、高品質なオリジナル動画クリップを直接作成できるようになる。今後数週間で、アルファ版ユーザーに展開する。
ビデオ会議の「Google Meet」は、後から会議に入った場合にも、Geminiに「何を聞き逃したか」など尋ねて概要を教えてくれる機能を追加。特定のトピックや決定事項について尋ねて、指定した形式での要約などを得られる。同機能は本四半期中に一般公開される予定。
Google Chatは、Geminiとの共同作業に対応。チャットの会話に @geminiと入力することで、未解決の質問、重要な決定事項、次のステップをハイライトした詳細なサマリーを得られる。今後数週間のうちにテスト機能のLabsで利用可能になる予定。
また、9日から、データ保存場所のオプションが提供される。Geminiによるデータの処理場所を制限できるようになり、例えば米国またはEU内にデータを保管する、といった指定が可能となる。これにより、GDPRやITARなどの規制への対応が容易になるとする。