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羽田に「青宙橋」開通 モノレール整備場駅と羽田旭町結ぶ

ANAホールディングスと、三井不動産は、羽田旭町地区と東京モノレール「整備場」駅をつなぐ人道橋「青宙橋(あおぞらばし)」を竣工、開通した。

青宙橋は、歩行者が川を渡れる人道橋で、歩道部の福は4m。橋の長さは86.130m。橋の名称は、近隣の小学校、関連事業者などからアイデアを募り、地域の発展と親しみやすい橋として在り続けてほしいという願いが込められた「青宙橋」とした。

羽田旭町では、2017年からANAホールディングスと三井不動産が大田区と連携して行なっていた街づくり型開発プロジェクト「HANEDA インダストリアルパーク」を推進。ANAホールディングスのトレーニングセンター「ANA Blue Base」、三井不動産の物流機能を備えた複合用途施設「三井不動産インダストリアルパーク羽田(MFIP羽田)」の開発を行なってきた。「青宙橋」の開発は、8年にわたる計画の総仕上げとしている。

デザインは人々でにぎわう親水空間をイメージ。タイルはANAホールディングスと三井不動産のコーポレートカラーから着想を受けた青色と白色を組み合わせ、波打ち際のゆらぎを表現し、歩行者が水辺を身近に感じられるデザインとしている。

橋の両脇には木仕上げの支柱と、網目状のフェンスを使用し、海に並ぶ木杭と漁師網を表現した。支柱の笠木内部には温かみのある照明を設置し、連続した行燈の光が親しまれる運河沿いの夜景を創り出している。

従来、「HANEDA インダストリアルパーク」が所在する羽田旭町地区から、海老取川を挟んで対岸にある「整備場」駅に徒歩で向かうには、駅の南側に位置する「穴守橋」を渡る必要があった。そのため、地域住民からのアクセス向上を求める要望を受け、「青宙橋」を整備したという。

羽田旭町地区から駅への新経路が生まれたことで、「HANEDA インダストリアルパーク」の「働く場」としての魅力が高まるほか、都心や羽田空港からの来街者増加による新たな人流の創出も期待されている。また、ANA Blue BaseとMFIP羽田は災害発生時の一時避難所としても指定されており、「青宙橋」は新たな避難経路としても活用されるほか、箸の右岸には東京都が「防災船着場」を整備予定。