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東海道新幹線を使った荷物輸送サービス「東海道マッハ便」

JR東海とジェイアール東海物流は、東海道新幹線による法人向け即日荷物輸送サービス「東海道マッハ便」を、4月以降順次開始する。

東海道新幹線の安全・正確・高速・高頻度で揺れが小さいという特性を活かし、速達性に優れた環境負荷の小さい荷物輸送サービスとして提供する。JR東海では2020年10月より、東海道新幹線による貨客混載輸送の実証実験を実施していた。

東京駅-名古屋駅間、東京駅-新大阪駅間において「こだま号」の11号車にある業務用室を活用して荷物を運ぶ。1回あたり段ボール40箱相当(3辺合計120cmで換算)までの輸送が可能。1日最大の設定可能本数は、東京駅-名古屋駅間で26本、東京駅-新大阪駅間で22本。

積載箇所(11号車業務用室)
荷物積込みイメージ
荷物積載イメージ

想定している荷物は医療関係品、精密機器部品、生鮮食品など。例えば、少量の医療関係品を東京で集荷して大阪の病院まで自動車と新幹線を組み合わせて配送、作りたての地元の和菓子を朝早くの新幹線で名古屋から運び東京駅構内の店舗で午後から販売といった利用方法がある。

新幹線を利用した荷物輸送サービスとして、JR東日本では「はこビュン」、JR西日本では「FRESH WEST」、JR九州では「はやっ!便」を提供している。今後、東海道マッハ便対象範囲内だけではなく、より広範囲に荷物を即日配送できるようJR各社との協業を進める。具体的には、山陽新幹線と東海道新幹線、東北新幹線と東海道新幹線など、複数の新幹線に跨った荷物輸送サービスを提供する。

全国の新幹線を利用した荷物輸送サービスのネットワーク。敦賀駅-金沢駅間は検討中

サービス名称については、新幹線「こだま」が音に関係することに着想を得て、速さを想起させる言葉から音速を表す「マッハ」を採用。荷物輸送サービスと親和性の高い「便」と組み合わせ、東海道新幹線を用いた速達性に優れる荷物輸送サービスであることを表現している。

利用には物流事業を担うジェイアール東海物流との契約が必要。また、輸送日の概ね2週間前までに輸送内容(対象列車・荷量・荷姿等)を確定する必要がある。