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JR東日本、E3系新幹線を貨物専用化 「はこビュン」強化で定期運行

荷物専用新幹線の走行イメージ

JR東日本は、荷物専用に改造したE3系新幹線による輸送サービスを、2026年3月23日から盛岡新幹線車両センターと東京新幹線車両センター間で開始する。列車荷物輸送サービス「はこビュン」事業の一環として、日本初の荷物専用新幹線の定期運行となる。

使用する車両はE3系1編成(7両)で、座席をすべて撤去し、荷物をカゴ台車のまま積載できるよう床面を鉄板でフラット化したうえで、滑り止め加工を施した。最大積載量は約17.4t(1,000箱相当)。平日に定期運行し、盛岡を正午前に出発し、東京には16時頃到着するダイヤを予定する。また、荷物の受付は26年2月9日から開始予定。

運行に合わせて、車両センター内の荷物搬送にAGV(無人搬送車)を導入。箱約40個分(120サイズ、20kg相当)を牽引可能で、車両センター内のスロープや狭い通路も自動で搬送する。

「はこビュン」は、JR東日本が展開する鉄道による荷物の輸送サービス。これまで鮮魚や農産品、精密機械部品、医療用品、引越家財などを新幹線・在来線で輸送してきた。2025年4月からは、E5系「はやぶさ50号」の一部車両を活用した大口輸送も開始している。冷温管理機器を使った冷蔵の輸送も行ない、今後は仙台や新潟エリアへの展開も予定する。

車両の外装は「はこビュン」のサービスを意識したデザインを採用。先頭車には代表的な輸送品を大きく描き、中間車には各エリアの地産品を窓にデザインしたラッピングを施す。

また、JALと連携した「JAL de はこビュン」を26年1月から開始予定。新幹線と航空機と連携し、シンガポール、クアラルンプール、台北、香港への一貫輸送を目指す。