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AIでセルフレジの不正利用検知「次世代スマートストア」 東芝テック

東芝テックは、流通・小売業やパートナー企業と新たな価値を共創する場として、千葉県習志野市に次世代スマートストア「NEXMART 01 GO(ネクスマートゼロワンゴー)」を12月15日にオープンする。

「NEXMART 01 GO」は、デリカテッセンや飲料、日用品などを取り揃えた実店舗。「未来の小売店」をコンセプトに、チェックアウトシステムや防犯システム、パーソナルレコメンデーションなど、東芝テックが実用化を目指すデジタル技術を活用した最新ソリューションを順次設置し、店舗運営に活かしていく。

また、メーカー、卸、流通小売業やその他パートナー企業とともに新たなソリューションやオペレーションを構想し、試す共創の場としても活用する。

将来導入される技術のイメージ

商品は飲料、日用品、アルコール飲料などのほか、惣菜などにも力を入れる。取り扱い商品数は5,000~6,000品目で、当面生鮮食料品は扱わない。会計はセルフレジのみ。オープン当初は現金またはトライアルプリペイドカードによる会計のみに対応する。各種キャッシュレス決済については今後対応する予定。店舗運営はパートナー企業に東芝が委託するかたちで行なう。

開業と同時に、セルフレジでの不正を検知し、ロスを防ぐ「AI防犯システム」をソリューションの第一弾として導入。今後もセルフレジでのスムーズな商品登録を実現する「画像認識を用いたチェックアウトシステム」など、順次ソリューションを導入する予定。

「AI防犯システム」は、セルフレジに設置されたAIカメラにより、客の不審な動作を検知して記録するシステム。レジを通さずに商品を袋詰めしたり、未会計での退店する動作など、AIが学習した動作を元に不正を検知するしくみ。これにより店員が客の動作を見守る必要がなくなる。レジには客の動きを検出している様子をリアルタイムで公開するモニターを設置して、監視されていることを自然と意識できるようにした。

セルフレジの最上部に取り付けられているのがAI防犯カメラ
レジのモニターで客の動作が検知されていることをリアルタイムで表示

ただし、不正を発見して店員がすぐに対応する、という仕組みは現時点では考えていない。店舗に常駐する店員は基本的に1名、繁忙期には+1名、という省人化店舗であり、不正を行なう客に対して直接対応をすることで、トラブルが発生することを防ぐためという。不正行為自体は毎回記録が残っており、同じ客が複数回不正を行なっていることが明らかになった場合に、警備会社と連携して対応をするしくみ。

「画像認識を用いたチェックアウトシステム」は、バーコードではなく商品画像によって商品を判別して会計を行なうシステム。店舗内の全商品の画像を記録することで、バーコードをスキャンしなくても会計が行なえる。バーコードでも会計ができるハイブリッド方式で、基本的にはバーコードでの読み込みを促すが、バーコードか商品画像か、早く商品を特定できた方法で会計を行なうことで、会計時の速度向上を図る。

バーコードを読み取らなくても商品を認識する
オペレーションとしては基本的にバーコードを読み取るよう促す

また、パッケージの画像は運用中でも画像の学習を続けており、会計が行なわれるごとに精度は向上する見込み。商品によっては季節毎にパッケージが変わったり、キャンペーンなどがパッケージにデザインされたりすることがあり、そういった差異があっても認識できるようAIの学習によって精度を上げていく。将来的には学習したデータもパッケージ化して提供することも想定している。現時点では開発中で、2024年3月頃までには実店舗に導入を予定。

店舗ではアルコール飲料の販売も行なうが、年齢確認は店舗の店員ではなく、コールセンター経由で行なうことで、店舗の省人化を図る。客がアルコール飲料をセルフレジで会計すると、年齢確認画面がセルフレジに表示され、「20歳以上」のボタンをタップするとコールセンターに接続される。コールセンターのオペレーターはセルフレジに設置されたカメラ経由で客を確認し、明らかに20歳以上であることが画像から判断できれば、オペレーターはそのまま販売を許可。年齢が確認できない場合は、オペレーターがリモートで客と対話し、身分証の提示を求める場合もある。

また、事前に店舗で顔認証登録をしておくことで、購入時にコールセンターが確認することなく、顔認証システムでの年齢確認も可能。

顔認証端末で認証をしているところ

この他、商品棚に設置したカメラにより、商品の販売状況を管理し、商品を自動発注するシステムや、商品の認知度向上を図るためのサイネージも店内に多数展開する。

店内には多数のサイネージを設置
店内の各所にカメラを設置し、商品管理や人流解析を行なう

現在参加しているパートナー企業は、アサヒ飲料、花王グループカスタマーマーケティング、カルビー、サントリー、日本アクセス、日本ハム、フクシマガリレイ、三菱食品、ヤマエ久野。

所在地は千葉県習志野市大久保1-28-9で、京成大久保駅から徒歩5分。24時間営業。店舗面積は約250m2