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ライドシェア、海外利用経験者は導入賛成が8割

MM総研は、ライドシェアに関する社会受容性を調査するWebアンケートを実施した。全国の15~79歳の男女3,000人を対象としたもの。

ライドシェアとは自家用車のドライバーが他人を運送するサービスで、無償あるいはガソリン代など実際にかかったコストのみ払う「非営利型」や、対価として移動にかかった費用以上を払う「営利型」が挙げられる。今回は国内で議論が活発になっている「営利型」について調査した。

調査結果によると、営利型ライドシェアサービスを日本で導入することに「賛成」「どちらかといえば賛成」とした人は39.2%、「反対」「どちらかといえば反対」とした人は60.8%だった。海外で営利型ライドシェアサービスの利用経験がある人とない人で分けたところ、利用経験がない人で「賛成」「どちらかといえば賛成」とした人は35.6%となり、利用経験がある人の84.1%と大きな差があった。

営利型ライドシェアサービスのメリットについては、利用経験がない人は「タクシーと比べて料金が抑えられる」(37.5%)が最も多く、「地方などの交通課題解決の一助になる」(37.4%)が僅差で続いた。一方、利用経験がある人は「乗降車がスムーズ」(38.2%)が最も多く、「乗車前に目的地までの料金がわかる」(36.8%)が続いた。「乗降車がスムーズ」と「キャッシュレス決済が中心となりトラブルが発生しにくい」を選択した人は、利用経験がない人より利用経験がある人の方が約20ポイント高く、「乗車前に目的地までの料金がわかる」でも9ポイント高かった。

デメリットについては、利用経験がない人は「犯罪などに巻き込まれる可能性がある」(46.4%)が最も多く、利用経験がある人は「運転の質や安全性が担保されない」(36.8%)が最も多かった。犯罪に巻き込まれる可能性やドライバーの質・安全性、事故発生時の制度については、利用経験の有無にかかわらず比較的多かったが、「犯罪などに巻き込まれる可能性がある」「接客の質が不安」を選択した人は、利用経験がない人より利用経験がある人の方が15ポイント以上低かった。

日本で営利型ライドシェアサービスが導入された場合、ドライバー側になることを検討するかどうか聞いたところ、「検討したい」とした人は11.8%だった。

MM総研では、営利型ライドシェアサービスはライドシェアの一形態にすぎず、ライドシェア導入には定義を整理する必要があるとしている。利用者側には安全性などへの不安もあることから、何らかの安全性を担保する制度も必要になる。さらに、営利型ライドシェアサービスの導入により、今有る交通課題の全てが解決するわけではないことも強調している。

今回の調査では、完全無人運転タクシー、バスの導入の受容性についても調査がされた。それによると、営利型ライドシェアサービスと比べて賛成・反対ともに高い割合であることがわかった。

「地方の交通課題解決に効果的と考えるもの」についての質問では、「完全無人の自動運転タクシー・バス」が「営利型ライドシェアサービス」を大きく上回り、「AIオンデマンド交通」も「営利型ライドシェアサービス」を上回った。MM総研では、営利型ライドシェアサービス導入ありきで議論を進めるのではなく、地方の交通課題解決を主眼とし、完全無人の自動運転タクシー・バスやAIオンデマンド交通、営利型ライドシェアサービスなどの在り方を俯瞰的に考えていくべきと結論付けている。