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羽田空港アクセスを向上する「新空港線」(蒲蒲線)実現へ

一期整備案(出典:新空港線(蒲蒲線)の事業計画(案)について)

東京都と大田区は6日、JR・東急蒲田駅と京急蒲田駅の約800mを鉄道で結ぶ「新空港線」の費用負担で合意した。JR・東急と京急の蒲田駅を結ぶことから「蒲蒲線」とも呼ばれ、長きにわたり検討が進められていたが、実現に向け大きく踏み出した形となる。

今回の合意では、大田区が整備主体となる第三セクターに出資し、事業推進主体となることや、地方負担分の負担割合について東京都が3割、大田区が7割とすることを決めた。

新空港線は、約800m離れたJR・東急蒲田駅と京急蒲田駅を鉄道で結び、新宿、渋谷、池袋や東京都北西部などから羽田空港とのアクセス利便性を強化する。

新空港線で広がる鉄道ネットワーク(出典:新空港線(蒲蒲線)の事業計画(案)について)

このうち、一期整備は、蒲田駅と京急蒲田駅の未接続の解消のために、東急多摩川線を矢口渡付近から地下化・延伸し、京急蒲田駅までつなぐ計画。今回の合意も一期整備に関するもの。なお、二期整備は京急蒲田駅から大鳥居駅の手前で京急空港線に接続する。

計画の全体像(出典:新空港線(蒲蒲線)の事業計画(案)について)

京急蒲田駅に接続する新空港線の駅位置は地下となる予定。駅位置を区道の直下とすることで、既成市街地への影響を抑える。予定される総事業費は約1,360億円。新空港線利用者数は約5.7万人/日と予想し、17年かけて黒字転換する見込み。