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鉄道運行を踏まえてワーキングスペースを提案 JR東や野村不動産

日立製作所、JR東日本、野村不動産の3社は共同で、鉄道の運行情報とワーキングスペース利用状況などのデータを活用する実証実験を開始した。JR東日本が提供する運行情報、野村不動産が提供するシェアオフィス「H1T」、日立が提供する基盤技術やデータ活用の知見を組み合わせる。

実験は2月28日までで、デジタルサイネージに鉄道の遅延状況やそれを踏まえた過ごし方を表示する「運行関連コンテンツ提供サービス」と、参加者の位置情報を加味して移動しやすいワーキングスペースの検索・予約機能を提供する「マッチングサービス」の検証を行なう。

運行関連コンテンツ提供サービスでは、日立ケーイーシステムズが提供するデジタルサイネージ「MediaSpace」と連携。ワーキングスペースなどに設置し、最寄り駅の遅延・運転見合わせなど運行情報と、それを踏まえた近隣のレストランの割引クーポン、ワーキングスペースの利用延長提案などを表示する。

マッチングサービスでは、ワーキングスペースを1人または複数人で利用する際に、位置情報を考慮して移動しやすいワーキングスペースを検索・予約できるWebサービスを提供する。利用者が自身や会議参加者の位置情報、利用時間を入力すると最適なワーキングスペースが表示される。また過去の予約情報に基づいて本人の趣向にあったスペースをレコメンドする。

実証実験の設計にあたっては、日立コンサルティングと連携。2つのサービスにより「計画から選択へのシフト」という新たなユーザー体験を創出できるとする。「マッチングサービス」により、ユーザーがこれまで自身で検索していた適切なワーキングスペースについて、状況に合った候補から選択できる。また「運行関連コンテンツ提供サービス」により、運行情報やそれを踏まえたクーポンなどを表示し、ユーザーは状況に合わせて行動を選択できる。

デジタルサイネージはH1T秋葉原、JR東日本ホテルメッツ秋葉原、秋葉原ダイビルに設置。マッチングサービスの連携施設はH1T、新宿プリンスホテル、JR東日本ホテルメッツ秋葉原。デジタルサイネージ設置施設の利用者と、マッチングサービスについては日立グループ従業員約100名を実験の対象とする。