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東急不動産、冷凍・冷蔵宅配ボックス実証。分譲マンション設置見据え

東急不動産とパナソニックは、8月6日よりヤマト運輸の協力のもと、心斎橋東急ビルにて冷凍・冷蔵宅配ボックスの実証実験を実施する。日本初の分譲マンションでの採用を見据えた取り組み。

国内の分譲マンションには冷蔵の宅配ボックスの設置例はあるものの、冷凍の宅配ボックスは設置例がなく、分譲マンションへ設置できれば国内初となるという。

実証実験では、東急不動産社員約140名を対象として実施。パナソニックの「受け取り用冷凍・冷蔵ロッカー」を使用し、宅配物の温度帯や実運用面での検証を行なう。

内容は、東急不動産社員が指定の商品を注文し、当該商品をヤマト運輸にて心斎橋東急ビルの受け取り用冷凍・冷蔵ロッカーへ配達するというもの。実際の配達を通じ、品質上の問題がないことを運送会社と共に確認することで、利用者からの指定がなくとも留守の際には冷凍・冷蔵宅配ボックスに配達してもらえるような基盤整備を行なう。そのほか、本格導入に向けた課題や、実際の注文傾向などを分析する。

EC消費の急増や、家での食事の頻度増加に伴う冷凍食品の需要も高まりを受けての取り組み。分譲マンションではこれまで、冷凍品については利用者が直接受け取る以外の対応方法がなく、留守の場合には再配達を余儀なくされてきた。

日本冷凍食品協会「令和3年 “冷凍食品の利用状況”実態調査について」より

こういった現状を踏まえ、東急不動産とパナソニックは、パナソニックが1月に開発した受け取り用冷凍・冷蔵ロッカーをベースとして、インターホンシステム連携や非接触キー対応など分譲マンション用途への変更開発を進めている。

受け取り用冷凍・冷蔵ロッカーは、冷蔵ロッカーユニットと冷凍ロッカーユニットで構成され、冷蔵は2~23℃、冷凍は-25~-15℃の温度設定ができる。