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トヨタ、高速道路で手放し運転「Advanced Drive」

トヨタは、高度運転支援技術「Advanced Drive」を搭載したレクサス「LS500h」およびトヨタ「MIRAI」を4月8日より順次発売する。価格は845万円から1,794万円。

ディープラーニングを活用したAI技術を導入し、高速道路上などで条件が揃えばステアリング操作不要な「自動運転レベル2」相当の運転支援を行なえる他、ドライバーの眠気やよそ見なども検出。納車後もソフトウェアアップデートにより機能追加や性能向上が行なわれる。

高速道路や自動車専用道路の本線上の走行を支援するシステムで、Intelligent(知能化)、Reliable(信頼性)、Perceptive(高い認識性能)、Interactive(ドライバーとクルマの対話)、Upgradable(ソフトウェアアップデート)という5つの技術的特長を備える。

ナビゲーションで目的地を設定すると、ドライバー監視のもと、目的地まで車線・車間維持、分岐、車線変更、追い越しなどを行ないながら、分岐までの運転を支援する。ドライバーはアクセル、ブレーキ、ステアリング操作から解放され、長時間運転の疲労が軽減されるとともに、より周囲に注意をはらった運転ができる。カーブや渋滞、追い越しなどでも自然でなめらかな走りを実現するという。

人に寄り添った運転支援を特徴とし、周囲を走行している車両との併走・追い越し時に、左右の間隔を十分に維持した状態で車線を維持。全幅が広い大型車を追い越す場合などは、右に寄りながら走行するなど、ドライバーが不安を感じるような状況を回避する。

合流してくるクルマへも配慮し、本線に合流してくる車両を検知すると、自車前への合流が予測される場合は早めに減速したり、自車と併走していても減速して道を譲るなど相手車両のスムーズな合流を支援する。

車線変更や追い越しでは、システム側が周囲の車両状況と道路環境から車線変更可能と判断した場合、ドライバーがステアリングを保持、車線変更先を確認し、承認操作を行なうことで自動的に車線を変更する。ドライバーがターンレバー操作をすることで、システムに車線変更動作を要求することもできる。

ドライバーの状態を監視する「ドライバーモニターカメラ」も搭載。ドライバーの顔の向き、目の開閉状態、視線方向、運転姿勢からドライバーの運転状態を検知し、脇見や閉眼状態を検知するとドライバーに警告する。また、ドライバーの安全確認行動(車線変更先の確認等)も検知可能で、これにより前述の車線変更支援を実行できるようになる。眠気の兆候も推定し、ドライバーの運転への関与度合いが低下し始めているとシステムが判断すると、ブザーやシートベルトの振動、ヘッドアップディスプレイ表示の点滅、いたわり室内アプリによる対話などで、運転への関与を促す。

緊急ブレーキは、従来のミリ波レーダーとステレオカメラに加え、望遠カメラ、LiDARと高精度地図に基づく情報を組み合わせることで、従来の「プリクラッシュセーフティ」よりも遠くから前方車両を検知することが可能。衝突の可能性があると判断した場合は、カラーメーターやカラーヘッドアップディスプレイの表示とブザーでドライバーに知らせ、衝突の可能性が高いと判断した場合は、高い制動力を発生させ、ドライバーの回避行動を支援する。

ドライバーの運転姿勢が大きく崩れた場合や、システムの警告に応じず無操作状態が継続した場合、システムはドライバーの運転継続が困難と判断し、ハザードランプの点滅で周囲に警告を行ないながら緩やかに減速。車線内か路肩に停車する。停車後はドア解錠やヘルプネット自動接続による救命要請も行なう。

ソフトウェアアップデートも可能で、無線または販売店の有線接続により最新のソフトウェアに更新可能。購入後も新機能追加や機能改善などが行なわれる。

搭載車両は、レクサス「LS500h」およびトヨタ「MIRAI」で、搭載されるAdvanced Driveは同一の機能を備える。

LS500hは4月8日発売で、価格は「Executive Advanced Drive」が1,794万円。「version L Advanced Drive」が1,632万円。

MIRAIは4月12日発売で、「Z“Executive Package Advanced Drive”」が860万円。「Z“Advanced Drive”」が845万円。