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水道いらずの公衆手洗い場「WOSH」、ルミネなど銀座6施設に設置

Ginza Sony Parkに設置されているWOSH

WOTAは、パートナー企業・賛同団体と共に、街中でいつでも誰でも無料で手が洗える社会実現を目指す「公衆手洗い推進パートナーシップ」を発足。商業施設における公衆手洗いを推進するプログラム「WELCOME WASH GINZA」を9月25日から開始するとともに、水道に依存しない手洗いスタンド「WOSH」を期間限定で設置する。

WOSHは、水循環を用いた自律分散型水インフラの研究開発・事業展開を手がけるWOTAによる、水循環型ポータブル手洗い機。

手洗いに使用された排水を、フィルターによる膜ろ過・塩素添加・紫外線照射の3段階の水再生処理、WOTA独自のAI・IoTによる水質管理テクノロジーにより、WHOの飲料水ガイドラインや各国の飲料水基準に準じた衛生的な水を再生し、供給できるという。そのため屋外など、水道がない場所にも設置できる。

銀座でWOSHが設置されるのは、有楽町マルイ、ルミネ有楽町、Ginza Sony Park、GINZA SIX、銀座三越、銀座 伊東屋の6施設で、設置台数は15台。9月25日から27日を予定しているが、延長される場合もある。

GINZA SIXに設置されたWOSH
入口中央に置かれた白いドラム缶のような物がWOSH
1.有楽町マルイ/2.ルミネ有楽町/3.Ginza Sony Park/4.GINZA SIX/5.銀座三越/6.銀座 伊東屋

WOSHの開発の目的は、使った水を処理して再び使うという宇宙ステーションのような水再生処理を、地上で安価に実現することによる、途上国を中心とした世界の水の問題や衛生上の問題の解決。

Withコロナ時代においては国内でも、外出先での手洗いのニーズが高まっていることから、公衆手洗い推進パートナーシップを発足し、同プログラムを実施するという。

WOTA 代表取締役CEO 前田瑶介氏は、手を洗うことは一人一人はもちろん、社会全体の衛生・健康につながることを強調。衛生的な街には人も集まり、経済活動・事業活動も活性化すると説明した。

WOSHはフィルターを装備し、98%以上の水を再生するとしており、この水を手洗いに使用する。また同プロジェクトで設置されるWOSHでは、ハンドソープも用意されている。

フィルター
手洗いの様子
ハンドソープも用意

そのほか、WOSHは深紫外線(UV-C)によるスマートフォン除菌機能も備えており、銀座に設置されるWOSHで使用できる。除菌にかかる時間は約30秒。

施設内トイレの手洗い利用も可能に

WELCOME WASH GINZAでは、WOSHの設置のほか、街中でいつでも誰でも無料で手が洗える社会を実現するため、賛同するパートナーの施設内のトイレ等の手洗い利用も可能とする。これにより、“公衆手洗い”の場は約100カ所となる。

WOSH設置施設を中心に、銀座中で公衆手洗いの設置・環境整備に向けた取り組みを進めるとしており、公衆手洗いの場にはステッカー等を掲示する。この取り組みは、WOSH設置期間終了後も継続される。

「WELCOME WASH」のステッカー等を掲示。写真はGinza Sony Park内のトイレ前

パートナー企業・賛同団体は、WOTA、R・B・K、伊東屋、GINZA SIX リテールマネジメント、ソニー企業、丸井グループ、銀座三越、ルミネ、Think The DAY、豊田合成、羽田未来総合研究所、鎌倉市。

(左から)ソニー企業 永野大輔氏、伊東屋 伊藤明氏、ルミネ 森本雄司氏、WOTA 前田瑶介氏、Think The DAY 紗栄子氏、GINZA SIXリテールマネジメント 竹原幹人氏、R・B・K 飯嶋薫氏

今後は、商業施設、飲食店、医療施設、都市開発、公共交通機関、行政などの各種パートナーを募集し、街中で手が洗える安心な社会の実現を目指す。