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自動運転のWaymo、米国の大規模停電で混乱 再発防止策徹底
2025年12月24日 12:44
Waymoは、12月20日に米国のサンフランシスコで発生した大規模停電が同社のサービスに与えた影響について見解をまとめた。
停電は、カリフォルニア北部の電力会社「PG&E」の変電所火災が原因で発生。これによりサンフランシスコの1/3が停電し、Waymoの自動運転サービスも大きな影響を受けた。停電により、多くの信号機が停止し、市内全域に大規模な交通渋滞が発生。主要幹線道路で信号が停止していたため、警察が手信号で交通管理を行なっていた。これに伴い、サンフランシスコ市は市民に対して自宅待機を勧告している。
こうした中、自動運転サービスも課題に直面。Waymoの車両は信号が消えた場合には「四方停止(four-way stop)」するよう設計されている。四方停止とは、米国で用いられる交通ルールで、信号のない交差点で全4方向の車両が一時停止し、先に停止した順に進むというもの。
しかし、大規模停電のような異常な状況下では、最適な運行指示を求めるため、監視オペレーターに指示を求めることがある。停電時にWaymoの車両は7,000カ所以上の信号を通過したため、こうした確認要求が集中的に発生してバックログ化。応答の遅延も発生したことから、道路の渋滞を更に悪化させたという。
Waymoはこの確認プロトコルについて、小規模な停電時には有効だったものの、こうした大規模な停電時には課題があることを確認。既にアップデートによってより的確なナビゲーションを可能にしているという。
また、停電中、市当局が救急隊員を優先するため、車両には路上待機を要請。Waymoの車両も運行を停止して適切な場所に車両を停止。順次車両を車庫に戻し、これ以上の混乱は起こさなかったとしている。
Waymoは今回の事案をうけ、停電時の対応を最適化。緊急事態へ対応するプロトコルも改善し、当局との連携を強化しながら速やかに対応できる体制作りを行なう。
