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SpaceXがいよいよ株式公開 個人も参加できる大型上場

米国の民間宇宙開発企業「SpaceX」が新規株式公開(IPO)を6月12日に予定しています。SpaceXの正式名称は、「Space Exploration Technologies Corp.」。宇宙開発だけでなく衛星通信事業やAIなど多岐にわたる事業展開が想定され、期待度の高い企業の一つです。

SpaceXは今回、個人投資家向けに多くの株を配分する予定で、同社のような大型IPOでは異例の規模とされています。そのため日本の一部証券会社を通じて、個人投資家もIPO抽選に申し込めるようになっています。日本で米国の大型IPOに参加できる機会は珍しく、楽天証券とSBI証券では、抽選によって一般投資家が参加できる機会を設けています。

当選すれば、上場前に投資家へ販売される「公開株式」を、市場公開前の「公開価格」で購入できます。公開株式とは、IPOにあたって投資家に販売される株式のことで、これを購入できれば、上場後の市場価格が形成される前に、あらかじめ決められた価格で株式を取得できます。

なお、みずほ証券も取り扱いを予定していますが、ネット抽選を受け付けているのは楽天証券とSBI証券のみです。

SpaceXの目論見書によれば、日本での発行株数は、1,481万4,815株〜1,851万8,518株が予定されていますが、募集状況により調整される可能性があります。日本での募集額は20億~25億ドル。円換算では約3,178億〜3,973億円です(1ドル158.91円換算)。

直近の業績では、2025年の連結売上高は186.74億ドルで、2024年の140.15億ドルから33.2%増加しています。一方で、営業損益は25.89億ドルの営業損失、純損益は49.37億ドルの純損失と、大きな赤字を出しながらの上場となります。

目論見書ではこうした点を踏まえ、SpaceX株への投資には高いリスクが伴うと明記されています。特に大型宇宙船「Starship」の開発は重く、費用に加えて打上げ失敗リスクなども無視できません。Starlink、AI、軌道上AIなどの開発についてもやはり多額の資金が必要になります。月面、火星輸送なども、商業化できない可能性は当然あります。

こうしたリスクを考慮したとしても、SpaceXのこれまでの成長、そして事業のスケールの大きさから今後に期待する人は多いでしょう。

ネット証券で受付開始

楽天証券では、楽天証券の総合口座をもち、外国証券口座を開設していれば申し込めます。決済通貨は円貨決済のみで、NISA成長投資枠、特定口座、一般口座で購入できます。公開決定日(12日予定)の6時まで申し込みを受け付けています。抽選に参加するには、同時刻までに必要資金を用意しておく必要があります。

SBI証券では、同社として初めて米国株式IPO株の募集を取り扱うとしています。SBI証券の総合口座と外国株式取引口座があれば申し込めます。NISA成長投資枠、特定口座、一般口座で購入でき、締め切りは6月11日10時59分です。

ただし、公開価格で購入できたとしても、利益が出る保証はありません。人気企業ほど公開価格に期待が織り込まれている可能性もあり、上場後に株価が大きく上下するリスクもあります。

AnthropicやOpenAIもIPO間近?

SpaceXのIPOは、単に一社の上場というだけでなく、未上場のまま巨大化してきた有力テック企業が、公開市場に出てくる流れの象徴ともいえます。AI分野ではAnthropicやOpenAIといった企業の上場可能性が強まっており、今後はこれまで一部の投資家しかアクセスできなかった巨大成長企業に、一般投資家が投資できる機会が増えていく可能性があります。

もちろん、未上場時代から高く評価されてきた企業ほど、上場時点の価格にも大きな期待が織り込まれています。上場時点で既に「高すぎる」可能性があるのです。SpaceXに続き、AIや宇宙、次世代インフラ関連の大型IPOが相次ぐとしても、「有名企業だから上がる」と単純に考えるのは危険です。乱高下のリスクは否定できず、市場の判断はまさにこれからです。

それでも、SpaceXのIPOは、宇宙・通信・AIといった次世代産業への投資機会が、より広い個人投資家にも開かれ始めたという意味で大きな節目になります。今回のIPOが成功すれば、今後のAnthropicやOpenAIなどの大型上場にも期待が高まり、米国株市場の新たな注目テーマになっていくかもしれません。

編集部