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米国にはオープンなAIモデルが必要 MSやNVIDIAらが拙速な規制に反対声明

NVIDIAやMicrosoft、Meta、IBM、Hugging Faceなどの米国を中心としたテック企業が、誰もがダウンロードして利用できる「オープンウェイトモデル」の重要性を認め、拙速な規制を回避するよう求める声明を発表した。

声明には大手テック企業が参加しているが、クローズドなモデルを主軸とするOpenAIやAnthropic、Googleは参加していない。

中国Moonshot AIの「Kimi-K3」やZ.aiの「GLM-5.2」など、強力なオープンウェイトモデルが登場する一方で、Kimi-K3はAnthropicのFable 5を不正に「蒸留(distillation)」したなどの疑念も浮上した。米国では、ベッセント財務長官が「オープンソースAIとイノベーションを支持するが、オープンソースはアメリカの知的財産に対する無法地帯ではない」とし。大規模な蒸留や知的財産の侵害が認められれば、制裁も検討すると述べるなど、規制の動きも見え始めている。今回の各社の声明は、こうした動きに対して、慎重な対応を求めるものとみられる。

声明は、オープンソースは米国のエンジニアや起業家が、組織としての主権を築き上げるため「共有された知識の基盤を創り出した」と説明。透明性の高いエコシステムが進歩には重要であり、「企業がコードを厳格に管理する」という当時の常識を超えて米国の政府や社会にープンソースが広がっていると強調する。

そのうえで、AIについても同様の選択に直面しているとし、米国のAIにおけるリーダーシップは、単一の最先端AIモデルだけではなく、「あらゆる分野に浸透する強固でオープンなエコシステムを米国が構築できるかどうかによって評価される」とし、オープンウェイトモデルが必要だとする、誰でもダウンロード、検証、修正でき、自身のインフラ上で実行できるAIモデルが幅広いAI活用の基盤になるとしている。

また、クラウド、チップ、アプリケーション、サービス全体にわたる競争を生み出すこと、単一のプロバイダーに縛られることなく、顧客が選択肢を持てることなどが重要で、それらが「米国の主権と繁栄を推進する」とも述べる。

一方で、「オープンウェイトには現実的かつ明確なリスクが伴う」とも言及しているが、その対策はオープンウェイトを禁止することではなく、防御側のモデルへのアクセスを用意することが重要と説明。オープンソースソフトウェアが「不透明さよりも透明性の方が安全である」と実証したように、AIの安全性も、社会が依存するモデルを、より多くの人がテストし、強化できる能力を与えることにかかっている、と指摘している。

声明は、「AIの時代は繁栄の時代となり得る。適切な選択により、機会を拡大し、競争を強化し、米国の技術的リーダーシップを拡大し、リスクを軽減し、技術の恩恵が経済全体に広く共有されることを保証することができる。米国はその構築において主導的役割を果たすべき」と主張。拙速な規制に反対し、政府に呼びかける内容になっている。

この声明に署名したのは、American Innovators Network、Andreessen Horowitz、Arcee AI、Arena、Black Forest Labs、Box、CrowdStrike、Dell、Emergence Capital、Hugging Face、IBM、The Linux Foundation、Mariana Minerals、Meta、Microsoft、Mistral、Mozilla、NVIDIA、Palantir、Perplexity、Reflection、Replit、ServiceNow、Telnyx、Y Combinatorの25社・団体。

米国を中心とした大手テック企業が揃っているが、クローズドなモデルを主軸とするOpenAIやAnthropic、Googleは参加していない。

Microsoftのサティア・ナデラCEOは、同署名をXなどのソーシャルメディアで共有しているほか、NVIDIAのジェンスン・フアンCEOは、この声明にあわせてXのアカウントを開設し、オープンモデルの重要性を強調。「オープンモデルは、安全性とサイバーセキュリティを強化し、イノベーションと普及を加速し、主権を可能にする。世界は、フロンティアのクローズドモデルとフロンティアのオープンモデルの両方を必要としている」と述べている。