ミニレビュー

安定感バツグンのスマホ用カメラグリップ「miggo PICTAR PRO」

スマホ用カメラグリップ「miggo PICTAR PRO」

小さい画面で見ていると気にならないのですが、スマートフォンで撮影した写真って結構ブレているんですよね。板状のスマートフォンをしっかり固定して撮影するのは難しいものです。ケースやストラップによって、余計にバランスが悪くなったりもしますよね。

そこで、今回紹介するのがスマホ用カメラグリップ「miggo PICTAR PRO(ミゴ ピクタープロ)」。エム・エス・シーが販売しているイスラエルのカメラアクセサリーメーカーのmiggo社の新製品です。価格は19,800円から。

人間工学に基づいたグリップ、外部ボタンやズーム、ホイールなど、撮影に特化した一眼レフカメラの機能美と操作性を備えたカメラグリップ型スマートフォンアクセサリー PICTARシリーズの上位版『miggo PICTAR PRO〔ミゴ ピクタープロ〕』(以下、PICTAR PRO)を6月11日(木)より販売を開始しました。

ニュースリリースにはこのように書かれています。一番のメリットは安定性。スマートフォンの画面をタッチ操作しなくても、物理ボタンやダイヤルで完結します! スマートフォンを装着すると、そのまま“カメラ”になるわけです。iPhoneとAndroidに対応。対応するスマートフォンについて詳しくは公式サイトに掲載されています。

iPhone 11装着時

なお、miggo PICTAR PROの利用には、無料の専用アプリ「Pictar by Miggo」が必要になります。

専用アプリ「Pictar by Miggo」

見た目だけでなく機能も“カメラ”になる

ボディ前面は高級感のあるサテン仕上げの真鍮製。重量がありそうですが、189g(Charge有りモデル:216g)と軽量です。サイズは110×89×40mm(幅×高さ×奥行)。スマートフォン装着時は、全幅は150~180mm程度、高さは100~110mm程度。

miggo PICTAR PRO 正面
miggo PICTAR PRO 背面。下部のバネ式のフックを引き下げてスマートフォンを固定する
スマートフォン装着時の背面

しっかり握れる大きめのグリップで手ぶれ軽減にも効果的。ボディ上部のダイヤルは、撮影モード(プリセット)と露出の変更に利用します。シャッターボタンは半押しでのピント合わせが可能。シャッターボタンの前にあるレバーでズームもできます。見た目も、機能面も“カメラ”ですね。

露出ダイヤル、シャッターボタン、ズームレバーなどでカメラ機能を制御できる。電子接点のないコールドシューには、LEDライトやマイクなどを装着可能

ボディ下部の1/4インチの三脚穴で、一般的な三脚に固定できるのは予想通りですよね。静止画の撮影に使わない方でも、学校行事などで定点位置からの動画撮影に有用ではないでしょうか。なお、ボディ側面の「穴」から電源を供給できるので、長時間の撮影にも耐えられますよ。

ボディ下部の三脚穴
ボディ側面の「穴」はモバイルバッテリーなどからの電源供給に便利

スマートフォンをボディ下部のバネ式のフックで固定します。あとは、専用アプリ「Pictar by Miggo」を起動すればOK。4つの「モード」から任意のものを選択して撮影準備完了です。

ボディ下部のバネ式のフックでスマートフォンを固定
専用アプリ Pictar by Miggoを起動直後の「モード」選択画面。再選択したい時はPictar by Miggoを再起動する。iPhone 8 Plus使用時の画面(以下同)
すぐに撮影可能状態になる

4つのモードで用意されているプリセットは、それぞれ異なりますが、いわゆる“カメラ”としての機能を期待するなら「プロモード」がオススメです。ISO感度優先、シャッタースピード優先、マニュアルなどをコントロールした本格的な撮影が可能になります。

プリセットについての詳細は公式ページを参照してください。

専用アプリ「Pictar by Miggo」が秀逸

ボディ上部のダイヤルでプリセットを変更できるのは前述の通り。miggo PICTAR PROに装着後はスマートフォンの画面を触らなくても操作できるのは快適です。

例えば、「プロモード」のISO感度優先でノイズを抑えた夜景撮影や、シャッタースピード優先で被写体の動きを止めるといった使い方も可能。プリセットごとにアスペクト比や水準器の表示・非表示などを設定できて、至れり尽くせりです。

ボディ上部のダイヤルを回すと、撮影モード(プリセット)が切り替わる
プリセットごとの詳細設定も可能
ISO感度優先でノイズを抑える
シャッタースピード優先で被写体の動きを止める

そのほか、“マクロ”“パーティ”“ビーチ”など、20種類のプリセットが用意されています。充実のフィルターをいくつか紹介しますね。

38種類のフィルターを選択可能。スライダーで強度を変更できる
絵画風の“Pastel”(iPhone 8 Plus使用)
線画風の“B&W outline”(iPhone 8 Plus使用)

フィルター自体は、一般的な画像加工アプリと大差はないと思いますが、38種類のフィルターを試せるアプリはあまりないのはないでしょうか。残念なのは、撮影済みの写真にフィルターをかけられない点。それでも十分に楽しめます。

Pictar by Miggoアプリは、スマートフォンをmiggo PICTAR PROに装着していない状態でも動作します。標準のカメラアプリ代わりに日常使いしてもいいとも思えました。

ワイヤレス充電アリ・ナシの2種類がある

外観からは区別しにくいのですが、「miggo PICTAR PRO」には「Charge機能」有り・無しの2種類があります。「Charge」有りには、ワイヤレス充電機能が装備されており、スマートフォンの充電不足の際、ワイヤレス充電が可能(ワイヤレス充電に対応しているスマートフォンに限る)です。

ただ、ボディ側面の「穴」にケーブルを挿せば、スマートフォンへの電源供給は可能なので、ご自身の利用シーンによって選択すべきでしょう。

価格はCharge無しの「Smartphone Camera Grip」が19,800円、有りの「Charge Smartphone Camera Grip」が24,800円。カメラ本体やレンズ、ビデオカメラを新調するよりはお得とも言えます。ひとつ上のカメラ性能を求める方に「miggo PICTAR PRO」おすすめです。

伊井タカシマ