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誤誘導や消せない広告・性的広告など苦情が過去最多 JARO

日本広告審査機構(JARO)は23日、広告における2025年度の苦情受付状況を発表した。広告への苦情は1万2,589件となり、設立以来の過去最多を記録した。

これまで最多だったコロナ下の2020年度の1万1,560件を上回った。称賛や照会などを含む総受付件数は1万4,723件で、20年度の1万5,100件に次ぐ規模となった。

増加の中心はインターネット上の広告・表示で、苦情件数は前年の1.7倍に拡大した。媒体別では初めて苦情全体の60.9%を占め、広告表現への苦情は前年比241.2%、掲載方法などの手法は199.8%となった。

内容別では、不快感や社会的・倫理的な問題を訴える「表現」が6,749件で、前年比184.1%に増加した。性的な表現に加え、腸や内耳などのイラスト、暴力的な場面を不快、気持ち悪い、怖いとする声が寄せられた。

性的な広告への苦情は1,937件で、このうち1,656件がインターネット上の広告だった。業種別では電子書籍・ビデオ・音楽配信が909件、オンラインゲームが382件、医院・病院が122件となった。

苦情は一部の広告主に集中する傾向も見られた。医薬部外品などをECで販売する1事業者には737件が寄せられ、腸や膀胱、耳内部のイラスト、GIFアニメへの不快感を訴える内容が中心だった。

広告表現への苦情は上半期がピークとなった。性的な広告を巡る報道などをきっかけに6~7月に急増したが、10月以降は徐々に落ち着いた。

広告の掲載方法などに関する「手法」への苦情は1,027件で、前年比163.8%に増えた。このうちインターネット上の広告は前年度の405件から809件へ倍増した。

主な内容は、広告を閉じられない、閉じるボタンが見つけにくい、非表示にしても繰り返し表示されるといったもの。閉じるボタンに見せかけてリンク先へ移動させる表示や、誤タップを誘う配置への苦情も寄せられた。

「続きへ」「次の内容へ移動」などと表示し、記事本文と誤認させる広告も指摘された。画面を広告が覆って記事や動画を閲覧できない、広告の表示後に元の記事へ戻れないといった声もあった。

申立者はすべての年代で増加し、特に30代が前年比213.1%、20代が170.5%となった。男女比は男性54.4%、女性45.3%で差が縮まり、20代~50代では女性が男性を上回った。

JAROは2025年度、広告主などへの苦情情報提供を33回、2,470件分行なった。広告に問題があると判断した場合に発信する「見解」は20件で、このうち17件がインターネット上の広告を対象としている。