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シャープ、衛星通信事業を27年開始 特許や衛星アンテナに強み

シャープは、ルクセンブルクの世界大手衛星オペレーター・SESとのパートナーシップにより、法人向けの衛星通信サービスを2027年から提供すると発表した。

衛星アンテナは通信関連の特許や小型・軽量化技術に強みを持つシャープが開発し、回線はSESの衛星通信サービスを利用、建機や船舶といった産業利用をターゲットにスタートする。将来的にはドローンや自動車への展開を見込むほか、政府や防衛産業などへの拡大、通信アンテナの海外販売も視野に入れている。シャープは、衛星通信事業で2035年までに売上目標1,000億円を掲げている。

SESの衛星通信サービスは、中軌道(MEO)衛星通信サービス「O3b mPOWER」(オー・スリー・ビー エムパワー)を利用する。同サービスの日本展開はこれが初めてで、大容量・低遅延、セキュアで安定した性能を実現しているという。通信需要の高いエリアに必要な通信容量を重点的に割り当てられるのも特徴としている。

SESのMEOを使ったサービス
シャープとのパートナーシップと役割

シャープは、スマートフォンの開発で培った通信技術や小型・軽量化のノウハウ、特許技術を活用し、フラットパネルアンテナ搭載の衛星通信ユーザー端末(衛星アンテナ)を開発。フェーズドアレイでフラットパネル、KA帯を使用するアンテナは参入障壁になるほど開発が難しいとしており、2027年に標準化の「5G-NTN」をアンテナ開発に盛り込めるのは世界でもシャープだけとしている。

現在の衛星通信サービスの規格は各社が独自に作っているが、2027年以降、5G-NTNによる標準化が進むと、モバイル市場が3G以降の標準化で世界中に急拡大したように、市場が爆発的に拡大すると見込む。今回のSESとの戦略的パートナーシップも5G-NTNを見越したものとなる。

アンテナの展開
MEOアンテナ

シャープはまた、機器の販売にとどまらず、システム構築や運用までを含めたサービスを提供する方針。海上や山間部など、地上ネットワークがカバーしていないエリアでの産業利用をまずターゲットにしているほか、将来的にはドローン、そして市場規模が大きい自動車にも拡大していく。また、高度な技術で開発される衛星アンテナについては海外展開も計画している。

ロードマップ