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「AI銀行」を目指すGMOあおぞら銀 AIエージェント前提の組織と生成UI
2026年5月28日 09:00
GMOあおぞらネット銀行は27日、「AI銀行」を目指した事業戦略説明会を開催した。小規模な法人向けで、高いシェアを持つ同行だが、次の5年間の成長に向けて「3つのAIエージェント化」を掲げ、AIを前提とした銀行サービス構築を目指す。
3つのエージェント化とは、「お客さまのためのAI銀行」、「銀行そのものをAI変革」、「AIのためのAI銀行」の3点だ。
顧客ごとにUIが変わる「AI銀行」
「お客さまのため」では、顧客ごとに専属のAIエージェントが伴走する「究極のパーソナライズド・バンキング」を目指す。業界、企業規模、利用機能、好みのテイストなどをAIがヒアリングし、その結果に基づき、インターネットバンキングのトップ画面のデザインまでを自動生成。顧客一人ひとりに最適化された銀行体験を提供する。11月からAIによるパーソナライズを提供開始し、その後も継続的に進化させる、
例えば、「建設業・従業員8名の企業」、「飲食業・従業員5名の企業」、「ITコンサルティング業・一人法人」など異なる事業者に対し、それぞれの普段の取引に最適化したUIを生成する。
建設業では請求書読み取りや、入金遅延検知、資金ショート検知などを実装する。1人法人のITコンサルでは、SaaS費用を自動カテゴリ分類するほか、使っていないサブスクを指摘。また、税理士共有用の自動レポートをワンタップで生成する。
飲食業で複数の店舗を持っているケースでは、全体だけでなく店舗ごとのダッシュボードを作成し、仕入れや入金を管理できる。また、「銀行」の機能を活かした決済や振込も特徴としている。
従来のインターネットバンキングのUIは画一的で、「誰でも一緒」のものだったが、業態や人員規模、業務などにあわせて、適したトップメニューを生成する。
まずは、26年秋からAIアシスタントを導入し、26年度第4四半期に資金管理・可視化、27年度第1四半期に請求・回収管理、27年度第2四半期にAI提案・経営支援のAIエージェントに対応する。
GMOあおぞらネット銀行が強みを持つ、10名以下の比較的小規模な企業向けに展開するが、将来的にはより大きな規模の企業においてもUIのパーソナライズを導入できるとする。
銀行自体をAI前提に作り変える
「銀行そのものをAI変革」については、AIを前提とした組織を再構築。すでに、既存の全業務を棚卸し、機能に再分解・再編成を開始しており、50のチーム、2,800の業務に分解し、これらを1,100のAI機能エージェントに置き換えることを決めている。現在は100程度のAIエージェント化を実現しており、銀行業務の多くのAIエージェントが行なう想定で整理し、再構築していく。
「AIのためのAI銀行」では、現在BaaS向けに提供しているAPIをAI対応型のAgentic APIへ刷新するほか、MCP対応などで外部のSaaSサービス等の連携を強化。AIを前提とした銀行サービスに作り変えていく。
AI銀行でスモール&スタートアップNo1を堅持
GMOあおぞらネット銀行は2018年に設立。当初は個人・法人向けを想定していたが、2021年に法人、特に小規模な事業者の対応を強化し「スモール&スタートアップNo.1」を目標としてきた。
5年間で、法人口座数は25万、預金残高1.3兆円と大きく成長し、2026年3月期は最終利益で黒字化を達成した。「第2期」の目標とした、法人特化への転換を成功したこととなる。
あわせて、BaaS事業も1,100件のサービス契約でNo.1。銀行APIのほか、デジタル通貨や銀行BaaS、組み込み型など多くの事例が創出されている。
こうした成果と「テックファースト」として取り組んできた開発組織を活かし、法人特化戦略の先を見据えた「AI銀行」への転換を目指す。
またAIエージェント化とともに、トランザクションの爆発的な増加も見込まれる。そのため、勘定系システムの強化と並行したAI銀行化を進めていくという。
一方で、地銀各行や三井住友銀行のTRUNKなど、小規模法人への対応を強化する銀行も多く、必ずしも「(競合が少ない)ブルーオーシャン」では無くなりつつある。しかしGMOあおぞら銀は、日本では毎月1万以上の法人が生まれており、この拡大は今後も続くと予測。また、5年も経つと数十名規模に拡大する企業もあることから、顧客と歩調をあわせた事業拡大を目指すとした。
次の5年の目標は、トップラインが現在の2倍となる300億円、口座数も2倍の50万口座、BaaS契約は2,000件、ROE 20%以上。

















