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言語の壁解消へ DeepL、音声から音声のリアルタイム翻訳を展開

DeepLは16日、音声から音声へのリアルタイム翻訳機能「DeepL Voice-to-Voice」を発表した。テキストからテキストへの翻訳や、音声からテキストへの翻訳に続く機能で、Web会議や対面での会話などにおいて、言語の壁を取り除いた即時のコミュニケーションを支援する。

同機能は、リアルタイム音声翻訳サービス「DeepL Voice」のソリューションで順次展開される。対面会話向けの「DeepL Voice for Conversations」で提供開始したほか、 TeamsやZoomなどWeb会議向けの「DeepL Voice for Meetings」は6月から早期アクセスを開始し、登録を受け付けている。音声翻訳API「Voice-to-Voice API」の早期アクセスも開始する。

DeepL Voice for Meetings
DeepL Voice for Conversations
Voice-to-Voice APIを活用した、顧客対応サービスのデモ

今回の発表にあわせ、DeepL Voiceの対応言語も40言語以上に拡大。日本語やEUの全公用語24言語のほか、ベトナム語、タイ語、アラビア語、ノルウェー語、ヘブライ語、ベンガル語、タガログ語などにも対応する。

また、話すスピードが速い場合や、専門用語、製品名、企業名、人名といった固有表現にも対応し、話者の意図をより正確に反映する品質最適化機能も5月7日より提供する。DeepLの翻訳用語集もDeepL Voiceに統合され、製品名や業界特有の用語を会話全体で統一できるようになるという。

このほか、DeepL Voice for Conversationsの新機能として、多人数向け音声翻訳機能「DeepL Voice for Group Conversations」が4月30日より追加される。研修やコーチング、ワークショップなど、多人数による多言語コミュニケーションを想定したもので、ユーザーはQRコードから即時参加し、複数デバイスでリアルタイム音声翻訳を利用できる。

DeepL Voiceで誰も黙らない会議へ

発表会では、同社チーフプロダクトオフィサー(CPO)のゴンサロ・ガイオラス氏が登壇し、同社が日本で実施した言語に関する調査結果やDeepL Voiceについて紹介した。

ゴンサロ・ガイオラス氏

同氏によると、日本のビジネスパーソンは平均して労働時間の20%を、翻訳やチェック、編集、言語に起因する待ち時間といった、言語関連業務に費やしているという。また、調査に参加した約30%の回答者が、言語の壁によって会議での発言や質問が難しいと答えたという。

同氏は、DeepL Voiceの登場により、多言語が飛び交う会議においても参加者が言語の壁を補う必要がなくなり、誰もが発言をためらって黙り込んだり、伝える内容を過度に単純化し過ぎたりすることなく自然に議論へ参加できるようになると説明。

こうしたコミュニケーションの改善を通じて、組織間の連携の強化、意思決定の質の向上、現場での実行力の向上という3点でビジネスに大きな影響をもたらすと語った。

発表会では、DeepL Voice for Meetingsを実際に使用し、英語の音声が即時で日本語の音声で翻訳されたほか、発表内容の日本語訳がリアルタイムで字幕として表示された