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京急と京成、車両共通化・相互送客・空港アクセス充実で協力

(左)けいきゅん、(右)京成パンダ

京浜急行電鉄(京急)と京成電鉄は、持続可能な沿線の実現や、観光先進国等の実現に向けた空港アクセスのさらなる充実等を目的に、共同検討に関する合意書を締結した。

両社の事業環境は、増加が見込まれるインバウンド需要に対し一層の対応が必要となる一方、少子高齢化による生産年齢人口の減少や、労働力不足、物価高といった課題が顕在化している。こういった事業環境のもと、両社は輸送サービスの持続可能な提供、空港アクセスのさらなる利便性向上等に向けて共同検討を図る。

(左)京急電鉄社長 川俣 幸宏氏、(右)京成電鉄社長 天野 貴夫氏

共同検討項目は、鉄道の運行に関する検討、両社沿線の観光拠点等への相互送客施策、株主優待の拡充に向けた相互協力の3つ。

鉄道の運行に関しては、技術開発の進展などを踏まえた次世代運行システムの導入に向けて、地上設備や車両の共通化等について、研究・検討を進める。また、京急は新たな輸送サービスの検討に着手し、これにあたり京成電鉄が2028年度より運行を計画している新型有料特急車両との共通化の検討を進める。

相互送客に関しては、両社沿線の観光拠点等を中心とした施策として、イベントや企画乗車券等を検討する。第1弾として、両社沿線の神社仏閣をめぐるスタンプラリーを予定している。

株主優待に関しては、鉄道および沿線の観光・商業施設の利用促進を目的として、両社の株主優待乗車証(きっぷ)とそれぞれの企画乗車券の交換制度、京急ストア、リブレ京成で使える「お買い物優待券」の相互利用を開始する。