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「住居前に宅配ボックスがあります」 玄関前ボックスの空きを可視化するDXロッカー
2025年10月20日 16:12
三井不動産レジデンシャル、フルタイムシステム、PacPortの3社は、共用宅配ロッカーと住戸玄関前の居住者専用宅配ロッカーを連携させ、空き状況をリアルタイムに可視化することで最適な配達先を自動で案内するDXロッカーシステムを共同開発。2025年5月に竣工した「パークコート北青山」へ導入した。
三井不動産レジデンシャルはPacPortが提供する、荷物の伝票番号をセキュリティ解錠キーにするスマート宅配ソリューション「Pabbit」の、新築マンションへの導入を順次進めており、オートロックマンションにおいて宅配業者が各階・各戸の宅配ボックスに荷物を届けられる環境を整えている。
しかし、住戸玄関前に居住者専用宅配ロッカーが設置されている場合でも共用宅配ロッカーに荷物が配達されるケースがあり、居住者にとっては荷物受け取りの利便性の低下、宅配事業者にとっては宅配ロッカーの非効率な利用による再配達の発生といった課題があった。これに対し、共同開発したロッカーシステムでは、より多くの荷物を各住戸玄関前の居住者専用宅配ロッカーまで届けられるようになるとしている。
住戸玄関前ではなく共用宅配ロッカーへ配達される要因の1つとして、玄関前宅配ロッカーの空き状況が分からないことから宅配事業者が効率的に活用できないことを挙げる。
同システムは、マンション1階の共用宅配ロッカーと各住戸玄関前の居住者専用宅配ロッカーをクラウド連携し一元管理しており、双方の空き状況をリアルタイムで把握可能。宅配事業者が共用宅配ロッカーを操作すると、居住者専用宅配ロッカーに空きがある場合は「お届け先に住居前宅配ボックスがあります」などと表示し、そちらに配達するよう自動で案内する。
クラウド連携を前提とした設計により、多様な物件構造や既存のロッカー設備に応じた柔軟な導入が可能。第1弾として三井不動産レジデンシャルが開発したパークコート北青山へ導入し、効果を検証しながら、同社の新築マンションへ順次導入する。
パークコート北青山は東京都港区北青山二丁目12番40号(住居表示)。規模は10階建て、28戸。


