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証券口座乗っ取り、不正取引件は5000億円超え

フィッシングサイトなどによる、証券口座の不正アクセスや不正取引被害が5,000億円を超えた。金融庁の5日発表では、2025年の不正アクセス・不正取引被害は、不正アクセスが10,422件、不正取引が5,958件となった。1月から5月までの累計被害額は売却が約2,772億円、買付が2,468億で、総額5,240億円。

5月の不正アクセス件数は3,556件、不正取引件数は2,289件。4月(5,279件/2,910件)よりは減少しているものの、引き続き大きな被害となっており、被害総額も2,094億円(4月は2,886億円)。なお、不正アクセス被害が本格化する前の1月は、不正取引件数は39件、被害総額は約1.5億円。

被害件数は、やや減少したものの、不正取引が発生した証券会社は4月の9件から、5月は16件に拡大した。日本証券業協会と証券会社各社は、インターネット取引における被害拡大対策として、多要素認証の必須化を進めている。

警察庁では、資産を守るためにブックマークや正規アプリの活用、多要素認証(ワンタイムパスワード)等のセキュリティ強化、こまめな口座状況確認などを呼びかけている。