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グランドセイコー、“手巻き”ムーブメントの新作登場

セイコーウオッチは、「グランドセイコー」の新作として、機械式で手巻きのムーブメントを搭載する新作ドレスウォッチ2機種を8月9日に発売する。価格はレギュラーモデル(SLGW003)が145万2,000円、限定モデル(SLGW002)が605万円。

約50年ぶりの新型という、10振動で手巻きの機械式ムーブメント「キャリバー9SA4」を搭載する腕時計。グランドセイコーの「エボリューション9 コレクション」にラインナップされ、フォーマルな場で着用できる、3針のダイヤルと革ベルトを組み合わせたドレスウォッチとなる。

限定モデル(SLGW002)

新型の高振動手巻きムーブメント「キャリバー9SA4」

新型の「キャリバー9SA4」は、2020年発表の「キャリバー9SA5」をベースに手巻きムーブメントとして開発されたもの。安定した精度につながる毎秒10振動という高い振動数に設定した上で、最大80時間のロングパワーリザーブを実現している。

手巻きムーブメント、キャリバー9SA4

「キャリバー9SA5」から継承するのは、動力ぜんまいからの動力を効率よく調速機構に伝える「デュアルインパルス脱進機」、安定した精度を長期間持続するのに適した「グランドセイコーフリースプラング」、「てんぷ」の振り角が変化しても精度に変化が及びにくい「巻き上げひげ」、2つの動力ぜんまいを備えた「ツインバレル」など。

手で巻き上る時の心地よい感触や音を実現したのも特徴。感触や音のもとになる部品は形状を大きく見直したほか、ぜんまいの逆回転を防止する「こはぜ」は製造地である岩手県・盛岡市の鳥であるセキレイにヒントを得た形状で、りゅうずを巻き上げるとこはぜが動作し、セキレイがついばむような動きになる。

セキレイを模した「こはぜ」が歯車をついばむように動作する

裏蓋はシースルーバックで、手巻機構の部品の動きを鑑賞できるムーブメントとするため、構成部品の約40%が新設計となっている。手巻き時の回転量は変更され、巻き上げにかかる回数をベースのムーブメントから約15%少なくなるよう設計。パワーリザーブのインジケーターも裏蓋側から見える場所に搭載している。

ムーブメントのサイズは外径31mm、厚さは4.15mm。精度は平均日差+5~-3秒、携帯時は+8~-1秒。パワーリザーブは約80時間。振動数は36,000振動/時(10振動/秒)。石数は47石。

コンパクトで薄型のドレスウォッチ

外観はデザイン文法の「エボリューション9スタイル」に則ったドレスウオッチとして設計する一方、インデックス、ベゼル、ラグの幅をスッキリと細くするなど一新されたデザインを採用。繊細で優美なイメージの、手巻きのドレスウォッチとして仕上げた。ケースの厚さは10mmを切る9.95mmで、重心を低くして装着性を高めている。

レギュラーモデルのケース素材は、グランドセイコー独自の素材「ブリリアントハードチタン」を採用する。通常のチタンと同様の軽さで、標準的なステンレススチールの約2倍の硬度を実現。通常のチタンよりも白くて美しいのも特徴で、熟練の研磨師がザラツ研磨を駆使して磨き上げる。

ダイヤルの模様は、製造地の岩手県に自生する白樺の樹皮の模様を、繊細な型打ち模様で再現する。

ストラップはクロコダイル。風防は内面無反射コーティングのボックス型サファイアガラス。防水性能は3気圧防水。大きさはケース径が38.6mm、厚さが9.95mm。

グランドセイコー Evolution 9 Collection 手巻メカニカルハイビート36000 80 Hours モデル SLGW003、145万2,000円

限定モデル(SLGW002)は、ケースが18Kピンクゴールド製で、インデックスも金無垢となる。数量は世界限定80本、うち国内50本。

グランドセイコー Evolution 9 Collection 手巻メカニカルハイビート36000 80 Hours 限定モデル SLGW002、605万円。世界限定80本、うち国内50本