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グランドセイコー初の機械式クロノグラフ「テンタグラフ」
2023年3月28日 08:00
セイコーウオッチは、「グランドセイコー」初の機械式クロノグラフムーブメントを搭載する新作「テンタグラフ」を発表した。6月9日に発売する。価格は181万5,000円。スイス・ジュネーブで開催されているイベント「Watches and Wonders 2023」で発表された。
「グランドセイコー エボリューション9コレクション テンタグラフ」(SLGC001)は、毎秒10振動の高精度と3日間のロングパワーリザーブを両立する、機械式で自動巻きのクロノグラフ。その特徴の英語の頭文字を取って「Tentagraph」と名付けられている。ムーブメントは高振動の「9SA5」をベースに開発した「キャリバー9SC5」が搭載される。
セイコーは本製品をきっかけに、新たな精度規格を設定している。従来のグランドセイコーと同様に6方向の姿勢、3段階の温度という条件下で17日間にわたる厳格な試験を受けることに加えて、3日間、クロノグラフを作動させた状態かつ3方向の姿勢で精度を評価する。テンタグラフはこのグランドセイコー規格の基準をクリアするため、合計で20日間のテストが実施される。
ムーブメントにはロングパワーリザーブを実現するデュアルインパルス脱進機やツインバレル(2つの動力ぜんまい)を搭載。クロノグラフ機構(ストップウォッチ機能)では垂直クラッチ、コラムホイールに加えて独自の三叉ハンマーが搭載され、リセット時にはクリック感とフライバック(瞬時の帰零)を実現する。
デザインはグランドセイコーの「エボリューション9スタイル」を基本とし、判読性、操作性、堅牢性を実現。ダイヤルは2枚を重ねた構造でサブダイヤルの領域が立体的に区分される。分針とクロノグラフ秒針の針先はダイヤル外周の目盛りまで伸ばされ、職人が手作業で先端部を曲げて、時刻や計測時の判読性を高めている。
ダイヤルのデザインは製造地である岩手県雫石の岩手山からインスピレーションを得た繊細なパターンと透明感のあるブルーを組み合わせた。
ムーブメントは機械式で自動巻きのクロノグラフムーブメント「キャリバー9SC5」を搭載。精度は平均日差+5～-3秒、携帯時の目安は日差+8秒～-1秒。振動数は36,000振動/時(10振動)。パワーリザーブは約72時間(クロノグラフ作動時)。石数は60石。
ケース・ブレスレットはブライトチタン製で、ベゼルはセラミック製。りゅうずガードはコンパクトにまとめられている。風防は内面無反射コーティングのボックス型サファイアガラス。防水性能は日常生活用強化防水(10気圧防水)。大きさはケース径が43.2mm、厚さが15.3mm。
