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LINEヤフーがリスキリング本格展開 未経験からITエンジニアに「テックアカデミー」

LINEヤフーは12日、未経験者からITエンジニアへの転職を支援するリスキリングプログラム「LINEヤフーテックアカデミー」を開設し、受講生を募集開始した。

ヤフーが'22年11月に開設した「Yahoo!テックアカデミー」の内容をベースに、「メタバース」(バーチャル空間)の本格活用や、応募上限・期間の撤廃などのアップデートを行ない、受講生の継続学習や転職活動を支援していく。

主な内容は以下の通り。

  • 応募条件:期間内に320時間の学習時間を確保でき、インターネット接続できる一定スペック以上のPCを保有している人
  • 募集人数:上限なし
  • 選考方法:選考なし
  • 募集時期:いつでも申し込み可能
  • 受講期間:16週間(総学習時間約320時間)
  • 転職支援期間:学習期間終了後、最大24週間
  • 受講費用:500,000円(税別)
  • 受講形式:完全オンライン
  • 講義内容:Java、Linux、Spring Boot、個人開発課題など
  • 学習支援:ビデオ会議システムでの専属メンター相談(週2回)、Slackでのチャットサポート(毎日15時~23時)
  • メタバース:
     受講生同士の音声やチャットでのコミュニケーションが可能な「自習室」(24時間)
     専属メンター以外にも音声で相談可能な「メンター相談室」(19時~23時)
     オンラインイベントへの参加(月1~2回)
  • 転職支援:専属キャリアカウンセラーとの面談(自己分析サポートや面談対策、求人紹介など)

「LINEヤフーテックアカデミー」は、経済産業省の「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業」に採択され、一定の条件を満たすことで、受講料である50万円(税別)の最大70%(35万円分)が補助される。LINEヤフーは、5年間で1.5万人のリスキリング支援を目標としている。

前身となった「Yahoo!テックアカデミー」では、初回の受講生のうち、プログラミング未経験者は約9割だったが、「非正規雇用からエンジニアの正社員に転職」「コロナ禍でキャリアを再考し、エンジニアに転職して年収約150万円増加」などさまざまな転職事例が生まれたという。今回、サービス名を「LINEヤフーテックアカデミー」に変更し、従来の応募条件や応募期限を撤廃したことで、受講希望者は12日以降いつでも申し込み可能になった。

LINEヤフーテックアカデミーでは、新たに「メタバース」(バーチャル空間)を本格活用。提携しているキラメックスの運営サービスで行なった検証では、メタバースを活用した人は、活用していない人と比べて、最終課題の合格までの日数が約23%減少。期限内に最終課題に合格した人の割合も17%増加するなど、高い効果が認められているという。また、「Yahoo!テックアカデミー」の一部カリキュラムにおいても効果があったことから、本格導入に至った。

ユーザーは、メタバース上で自身のアバターを自由に動かして、「自習室」や「メンター相談室」などの各空間を移動できる。音声やチャットを通じた受講生同士のコミュニケーションや、キラメックスと契約しているメンターへの質問・相談が可能。また、LINEヤフーで働く現役エンジニアによる講義などのイベントも、メタバース上で参加できる

自習室
メンター相談室
イベントブース

また、プログラミング未経験者向けのエンジニア求人を1,000社以上保有するキラメックスのノウハウを通じ、多数の企業への転職活動を支援する。