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Google、海底ケーブルにマルチコアファイバー技術 容量拡大しコスト低減

Googleは、大陸間をまたぐ光海底ケーブルに最新のマルチコアファイバー技術を導入すると発表した。

光海底ケーブルは、世界中の通信サービスに拡大にともなって帯域幅の拡大が求められている一方、ケーブル内のファイバーの数を増やすといった、ケーブルの外径が大きくなる変更を加えると、運用・メンテナンス、製造や修理など、各方面の負担の増加が大きいため、拡張性の問題に直面し始めていたという。

そこでGoogleとNECは、現在のシングルコア光ファイバーを進化させたマルチコアファイバー技術の導入を決定した。まずは、台湾、フィリピン、グアム、カリフォルニアを結ぶ、「台湾-フィリピン-米国海底ケーブル」に、業界初としてマルチコアファイバー技術を導入する。同ケーブルは関連する通信事業者と共同で構築する。

導入されるマルチコアファイバーはコア数が従来の2倍になり、同じ光ファイバー素線のまま、ビットあたりのコストを抑えながら、より多くの光と情報を伝送できるようになる。また従来のシングルコア光ファイバーのコア数と比較すればファイバー心数を減らすことができ、製造・試験・保守作業が迅速になるとしている。

GoogleはNECと10年にわたり緊密に協力してきたとし、マルチコアファイバーは世界の通信インフラにとって重要な技術で、ケーブルの容量拡張のための新しい方向性だとしている。