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Google、日本へ接続する海底ケーブルに1500億円投資

Googleは、日本へのデジタルコネクティビティの拡張に1,500億円(10億米国ドル)を投資し、2023年10月に発表した太平洋接続構想の拡張と、新たな2つの海底ケーブル(ProaとTaihei)を構築する。

KDDI、アルテリア・ネットワークス、CITADEL Pacific、北マリアナ諸島自治連邦区(CNMI)と協力して構築する海底ケーブル。2022年10月に発表した日本デジタル未来構想の一環とし、米国大陸と日本の間に新たな光ファイバーケーブルを配設することで、米国大陸と日本および複数の太平洋諸国等におけるデジタル接続の信頼性と可用性を高める。

「Proa」は、NECの協力で構築。日本、CNMI、そしてグアムを接続するもので、マリアナ諸島の伝統的な帆走カヌーから名付けられた。地域におけるネットワーク接続の信頼性を高めるため、NECの協力で構築したTPU(台湾-フィリピン-米国海底ケーブル)はCNMIへ延伸される。ProaとTPUはCNMI初となる国際海底ケーブルとして、米国大陸と日本の志摩市の間に新たなルートを構築する。

「Taihei」は、日本語で平和と太平洋を意味する「太平」から名付けられた。日本とハワイを結ぶ新たな海底ケーブルで、こちらもNECの協力で構築される。2023年5月に発表した米国大陸からフィジーとオーストラリアへのケーブルである「Tabua」はハワイまで延伸される。これらが完成すると、TaiheiとTabuaは米国大陸と日本の高萩市の間の複数拠点を結ぶケーブルになる。

Googleは今後、ハワイとCNMI、グアムをつなぐ海底ケーブルの構築にも投資する。本海底ケーブルは太平洋を横断するため、太平洋諸島だけでなく世界中の可用性向上と低遅延の実現に貢献するという。

Googleでは、海底ケーブルが陸揚げされる国や地域には、経済的利益や生産性向上がもたらされるとし、例えば、日本でのGoogleネットワークの投資は過去10年間のGDPにおいて400億米ドル以上の付加価値をもたらしているという。