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KDDIやNECなど、機密性が高いデータを安全に活用できるAIプラットフォーム

KDDI、KDDI総合研究所、情報通信研究機構、グリーンブルー、NEC、ピコラボ、さくらインターネット、凸版印刷の8者が、総務省の令和5年度情報通信技術の研究開発課題「安全なデータ連携による最適化AI技術の研究開発」の委託先として選定された。これを受け、8者にプラナスソリューションズ、ギリアを加えた10者は、総務省委託研究開発「安全なデータ連携による最適化AI推進コンソーシアム」を設立した。

コンソーシアムは、多様なデータを安全に連携させることを可能とする分散型機械学習技術を確立することが目標。これにより、プライバシーデータや機密データ等を含む実空間に存在するデータを分野の垣根を越えてAI学習に活用することを可能とし、分野横断的な社会課題の解決や産業競争力の向上に貢献する。

コンソーシアムは、「マルチモーダルAI技術の開発・高度化」「エッジAI技術の開発・高度化」「連合学習技術の開発・実用化」という3つの軸を中心に活動を行なう。さらに3つの活動を組み合わせた分散型機械学習技術を活用し、具体的な社会実装シーンを想定した技術実証も行なっていく。

マルチモーダルAI技術の開発・高度化では、多様なデータを組み合わせ複雑な予測を可能とする大規模マルチモーダル深層学習モデルの構築技術、実空間から収集するデータの差異を吸収可能な、ロバストなマルチモーダルAI技術の研究開発を行なう。

エッジAI技術の開発・高度化では、マルチモーダル深層学習モデルを対象に、エッジ環境の限られた計算資源の規模に応じて、効率的に学習を行なう技術の研究開発を行なう。

連合学習技術の開発・実用化では、マルチモーダル深層学習モデルを対象に、多数のエッジ環境間におけるデータの偏りを前提とした⾼精度な連合学習技術の研究開発を行なう。

こうして確立した分散型機械学習技術を活用し、多様なデータを安全に連携させることを可能とする「データ連携AIプラットフォーム」を創出。分野を横断したデータ活用を進め、社会課題の解決や産業競争力の向上に貢献する。