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KDDI、5Gに2.3GHz帯を追加 干渉を避ける新技術を投入

KDDI、沖縄セルラーは、5Gの周波数として2.3GHz帯(40MHz幅)の運用を開始した。技術的な検証を実施中で、2024年度中に携帯電話向けにサービスを開始する予定。対応する基地局は、2026年度末までに全国で8,300局以上を展開する。

2.3GHz帯は放送事業者がイベント中継などで使う伝送システム(FPU)で利用中の周波数帯で、携帯電話で使う際の干渉を避ける仕組みが鍵になっていた。そこで「ダイナミック周波数共用」の技術開発が行なわれ、日本では初めて導入されることになった。

放送事業者がFPUで使っているため、干渉を避ける技術が課題だった

ダイナミック周波数共用では、放送事業者があらかじめFPUの利用予定を登録。システムが地理的条件などをふまえて電波干渉の有無を自動で計算し、KDDIの基地局からの電波発射や停止を自動で制御する。FPUの緊急の利用にも対応できるよう、利用予定登録から最大45分以内に停波できる。実際にはもっと短い時間で停波可能という。

ダイナミック周波数共用ではFPU周辺の2.3GHz帯の基地局を一時的に停波する
あらかじめ登録することで自動で判定
放送事業者と連携して開発

KDDIが運用する2.3GHz帯は、5G専用設備で構成する「5G SA」として導入。全国に5Gを普及させる目的で導入されるため、地方を優先し、全都道府県で展開される。その後、都市部でもトラフィック対策で展開される見込み。

2.3GHz帯はエリア対策、通信容量対策のどちらにも貢献する貴重なミッドバンドとしており、世界では39の国・地域で61事業者が運用するなど携帯電話向けとして幅広く使われている。また今回の割り当ては帯域幅が広いのも特徴。KDDIは現在ミッドバンドで100MHz幅を運用しており、これに40MHz幅が加わることで、大幅な通信容量アップが図れることになる。

世界の2.3GHz帯の状況
トラフィック対策としても期待される
割り当ては40MHz幅と広く、容量アップが図れる

ダイナミック周波数共用のシステムはKDDIなどが開発する一方、システムは電波産業会(ARIB)が運用する形になるという。総務省からも、将来に割り当てられるほかの周波数帯でも応用できる技術として、期待が寄せられている。