ニュース

Android、ストーカー目的の紛失防止タグを発見・警告する機能

Googleは、紛失防止タグを悪用したストーカー行為を検知しユーザーに警告する機能をAndroid向けに提供する。Android 6.0以上を対象として7月から順次提供が開始されている。

5月に開催された「Google I/O 2023」で提供が予告されていた機能で、「Find My Device」(デバイスを探す)に追加される新機能。「デバイスを探す」は、アプリやWebサイトで提供されている。

近年は紛失防止タグなどとして小型のBluetoothトラッカーが各社から販売されているが、悪意のあるユーザーが標的の荷物にトラッカーを潜り込ませて位置を追跡するなど、ストーカー行為に悪用されるケースが問題になっている。

未知のトラッカー警告(Unknown tracker alerts)機能は、ユーザーと一緒に移動している未知のBluetoothトラッカーを検知して、ユーザーに警告するというもの。この機能は、現時点でAppleの「AirTag」が検知の対象。GoogleはBluetoothトラッカーのメーカーと協力して、より安全に配慮した業界共通仕様の策定を進めている。

未知のトラッカー警告の通知をタップすると詳細を確認でき、地図上で追跡された場所などを確認可能。「サウンドを再生」をタップして、トラッカーから音を出すこともでき、トラッカーの持ち主に知られずにトラッカーの場所を探せる。

また、発見したトラッカーにスマートフォンをかざすことで、トラッカーのシリアル番号や電話番号の下4桁など、所有者に関する情報が分かる場合がある。このほか必要に応じて、物理的にトラッカーの動作を無効にする方法も参照できる。

未知のトラッカー、不要なトラッカーが周囲にないか、手動でスキャンする機能も提供される。約10秒程度のスキャンにより、「持ち主から離れた状態のトラッカー」が検知され、リストアップされる。

なお、「デバイスを探す」をネットワーク化し、紛失したイヤフォンなどを探せるようにする機能も開発中。Appleと共同で進めているため、AppleによるiOSへの対応を待って展開を再開するとしている。