いつモノコト

財布に入る紛失防止タグがほしい。アンカー「SmartTrack Card」を買った

AirTag(左上)とTile(右上)とEufy Security SmartTrack Card(下)

自宅の鍵に「AirTag」を付けてほぼ2年。かつては家を出る前に鍵がないとあたふたしていたのですが、最近は見つからない場合でもAirTagを鳴らしてすぐに見つかるようになりました。

紛失防止デバイスは、MAMORIOやTileなどの製品もあり、それらも使ってはいたのですが、結局個人的に一番使いやすいと感じるのはAirTagで、徐々にAirTagが増えてきました。iPhoneユーザーなので、iOS標準の「探す」アプリからすぐに呼び出せて便利ですし、部屋の中で鍵が見つからないときも、iPhoneやApple WatchからAirTagを鳴らせるので、便利に使っています。

iPhoneやApple Watchを使い続ける限りは「AirTagがベスト」と判断していますが、少し不満もあります。その一つが「財布に入れにくい」ということ。財布は無くすと困るものの筆頭ですが、AirTagは厚さ8mmと財布に入れるにはやや厚いのです。

財布に入れやすいカード型の製品として、「Chipolo CARD Spot」も発売されていますが、AirTag(4,780円)よりやや高価(5,000円強)ということもあり見送っていました。そんな中、2月末に発売されたのがアンカーのカード型の紛失防⽌トラッカー「Eufy Security SmartTrack Card」です。価格は3,990円ですが、初回限定価格で15%OFFの3,392円となっていたので購入しました。

Eufy Security SmartTrack Card

iPhoneの「探す」対応。専用アプリでAndroidでも

「Eufy Security SmartTrack Card」は、クレジットカードサイズの紛失防止トラッカーで、約2.4mmと薄く、財布やカードケースのカードポケットにスッキリと収まります。また、パスポートや重要書類などに装着できるメタルクリップも付属しています。

Bluetoothに対応し、iPhoneやiPad、MacなどのAppleデバイスから「探す」アプリで位置を確認して、カードの位置を探せます。また、「探す」アプリ内で通知を受け取る設定をしておけば、落としたり置き忘れたりした場合に、通知をiPhoneやMacなどで受け取れます。

財布に入れる

「探す」アプリの設定自体は、「デバイスを探す」の「その他の持ち物を追加」を選択し、Eufy Security SmartTrack Cardのボタンを長押ししてペアリングを行ないます。あとは名称を入れるぐらいでかなりシンプルです。

iPhoneの「探す」アプリから。財布(Smart Card)がどこにあるかわかる

カードの置き場を見失った場合、探すアプリもしくは専用アプリから音を鳴らして探せます(Bluetoothの通信範囲内)。逆に、SmartTrack Cardを押してスマホを鳴らすこともできます(専用アプリのインストールが必須)。

Eufy Security SmartTrack Cardの見つける関連機能は主に以下の4種類です。

Eufy Security SmartTrack Cardの探す機能
Appleの「探す」

iPhone、iPad、Macデバイスの「探す」ネットワークで、落とし物の位置を特定できる

持ち物を探す

スマホからSmartTrackを鳴らして持ち物の置き場所を確認
(スマホとSmartTrackがBluetooth接続範囲内にある必要がある)

スマホを探す

SmartTrackを押すことで、スマホを鳴らして置き場所を確認できる
(約10〜15mが目安。スマホを鳴らす機能は「Eufy Security」アプリにのみ対応し、位置情報の利用許可を「常に」設定する必要がある)

置き忘れ防止機能

持ち物を置き忘れ、離れてしまってもアラートでお知らせ。Bluetooth接続範囲を離れて約3分後に通知

AirTagとSmartTrackの違いとして、プラス部分としてはカード型であること、そしてAndroidでも使えるということです。Eufy Securityアプリを使って、iOSでもAndroidでも「持ち物を探す(音を鳴らす)」、「スマホを探す」などの機能が利用できます。ただし、Bluetooth接続圏外での「現在位置の特定」はAppleの「探す(Find My)」ネットワークに依存するためAndroid(とEufy Securityアプリ)では利用できません。

AirTagが優れている点としては、無線技術のUWBを使って、iPhoneから見てどの方向にAirTagがあるかを確認できる「正確な場所を見つける」機能があります。この機能はEufy Security SmartTrack Cardにはありません。

また、「探す」と「Eufy Securityアプリ」でできることにも違いがあるので、下表などを参考にしてください。

アプリによる機能差(出典:Anker)

本製品を導入した個人的な動機は「万一財布を落とした場合の保険」です。そのため、現在位置の特定に対応し、なおかつ家の中で財布が見つからない時に、音を鳴らせればいいので、自分の用途としては「探す」アプリで問題ないかなと思っています。ただし、念のためiPhoneの紛失に備え、AndroidスマホでもEufy Securityをインストールしました。

Eufy Securityアプリ

また、SmatTrackのカード上の「ボタン」を押すことでiPhoneを鳴らせるのもSmartCardの特徴機能の一つですがが、筆者の場合はApple Watchで同じことができているので、この設定は省略しています。

ボタンを押してスマホを鳴らす

出番がないのは良いこと

ということで、財布に入れて1カ月ほと使っていますが、いまのところ出番はほとんどありません。「探す」アプリからカードを鳴らして、財布の場所を確認したのが数回程度です。

「探す」アプリから財布(SmartTrack)を鳴らす

紛失防止カードは、落としたりデバイスを見つけられなくならない限り、特に出番はありません。ただ、「財布無いな?」という時に、すぐに次の行動に移せるという安心感という点で、3,000円程度の出費は十分元が取れると感じています。

クリップでパスポートに止める(イメージ)

Eufy Security SmartTrack Cardで注意したい点は、電池交換できないということでしょうか。電池寿命は最大3年間となっていますので、2年ぐらい使ったら買い替えを考え始めた方が良さそうです。また、リチウムイオンバッテリ内蔵製品なので、捨てるときには注意が必要です。その頃にはもう少し薄い製品が出ていればいいとは思いますが、いまのところEufy Security SmartTrack Cardでもたらされる“安心”に満足しています。

臼田勤哉