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静岡県、城郭を彷彿させる構成の図書館

外観イメージ

静岡県は、東静岡駅南口の県有地に全館移転する新県立中央図書館について、基本設計の概要を公表した。建物の中心に城郭を彷彿させる構成の資料体(書庫)を配置する。2027年度後半開館予定。

新県立中央図書館の整備は、県民が生涯にわたり学び続けられる環境づくり、従来の図書館機能に加えて静岡の新たな文化が創造・発信される新しいタイプの図書館に生まれ変わることを目指し、進められている。

基本設計における新館の特徴は、建物の中心に配置される、城郭を彷彿させる構成の資料体。また、低層階に学び・交流・創造の場といった新たな図書館としての機能を配し、研究や読書に集中できる上層階の落ち着いた空間に誘う動線を確保する。そのほか、富士山を見渡す方向を中心に閲覧席や憩い・安らぎの場となるテラスを各所に配置する。

資料体のイメージ
3階から1、2階を見たイメージ
7階閲覧室イメージ

温かみと親しみのある空間づくりを図り、県全域の木材を活用。施設以外に什器としての県産家具の活用も検討する。

基本方針として、県民の生涯学習や読書活動を支えるための、豊富で多彩な蔵書の収集・活用、レファレンスの充実・高度化、デジタル化の推進、子ども図書館の設置等、県民の知のインフラとして図書館機能の一層の充実・強化を掲げている。

また、居心地の良いサードプレイスの中でリアルとバーチャルの多様な情報を取り扱い、学び・交流・創造を促すサービスを行なうなど、新しい文化を育む新時代の「情報」館を目指している。

今後は、新たな図書館の中核となる交流スペース(低層階)において提供するサービスの充実に向けた運営方針・民間活力等の導入等を検討。また、デジタル技術と司書の高い能力を活かしたレファレンスサービスの充実、利便性を高めるシステム、情報のデジタルアーカイブの集積とオープンデータ化など、情報拠点に相応しい図書館DXの構築を推進する。

所在地は静岡市駿河区東静岡2丁目。敷地面積は2.43ha。地上9階建てで、延床面積は約19,800m2。駐輪場は約410台分、駐車場は約550台分。

東静岡駅コンコースと図書館メインエントランス(3階)を直結するペデストリアンデッキ