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ドアの構造を再発明 LIXIL次世代玄関ドア「XE」

次世代玄関ドア「XE」

LIXILは、窓・ドアブランド「TOSTEM(トステム)」のフラグシップモデルとして、新発想のドアロック機構を採用した次世代玄関ドア「XE(エックスイー)」を、4月3日に発売する。参考価格は121万円~(税別・工事費別)。

業界初となる新発想のドアロック機構を採用した次世代玄関ドア。一般的なドアは、錠やラッチ、電気錠デバイスが扉の戸先に配置されており、ラッチとハンドルが連動して動くため、ハンドルの意匠・位置に制約が生まれるという課題があった。

新開発の玄関ドア「XE」は、錠やラッチ、電気錠など扉の開閉に関わるあらゆるデバイスを「機能ユニット」として、子扉側に納めるドアロック機構を採用した。ローラーラッチにより、ハンドル動作との連動ではなく、扉を押す・引くの動作で出入りできるようになる。

一般的なドアは錠やラッチ、電気錠デバイスを扉の戸先に配置
XEは、錠やラッチ、電気錠などを「機能ユニット」として子扉側に納めた
子扉側

これにより、ハンドルの意匠や自由度が高まり、シンプルで美しいドアデザインを実現する。ハンドル種類はロングバー、ショートバー、ノブタイプなど複数デザインから選べ、扉の上から下まで伸びる縦長ハンドルなども用意。ドアデザインと同一にすることでハンドルの存在を感じさせない、シームレスな佇まいを実現する。

また、玄関ドアをアップグレードしたいときも、扉部または機能ユニットのみの交換で対応可能。最新機能、デザインにアップグレードしやすく、これまでの常識を覆す次世代の玄関ドアと位置付ける。

ハンドルの意匠や自由度が高まり、シンプルで美しいドアデザインを実現
ハンドル種類はロングバー、ショートバー、ノブタイプなど用意
扉の上から下まで伸びる縦長ハンドル
玄関ドアをアップグレードしたいときも、扉部または機能ユニットのみの交換で対応可能

機能面では、スマートフォンをポケットに入れた状態でもドアの施錠・解錠ができるスマートロックシステム「FamiLock」を標準搭載。アプリをインストールしたスマホをポケットに入れた状態で、玄関ドアのボタンをタッチするだけで解錠できる。

スマホ以外にもリモコンやカードキー、タグキー、手動キーを用意。スマホを持っていない子供も解錠できるようにし、家族1人ひとりに使いやすい設計とした。なお、万が一外出先でスマホを紛失した場合を想定して、カードキーなども常に携帯しておくことを推奨している。

スマートロックシステム「FamiLock」を標準搭載
スマホを持っていれば玄関ドアのボタンをタッチするだけで解錠できる

オプションとして、暗証番号で施錠・解錠できる「テンキー付き屋外リーダー」(+35,500円)や、室内からワンタッチで施解錠でき、自動施錠や自動開閉をアシストする「ワイヤレス屋内ボタン」(+20,000円)、玄関ドアに近づくとセンサーがスマホやリモコンを感知して自動で鍵と扉が開く「DOOR OPENER SYSTEM」(+192,000円~)も用意する。いずれも6月発売予定。

テンキー付き屋外リーダーは、4~8桁の暗証番号を設定可能。指紋により暗証番号が推測されないよう、暗証番号を入力後にランダムでキーをタッチしてから解錠できる機能も搭載する。同機能はユーザー側でON/OFF設定可能。

テンキー付き屋外リーダー、ワイヤレス屋内ボタン
テンキーは4~8桁の暗証番号で施錠・解錠できる
DOOR OPENER SYSTEM
玄関ドアに近づくとセンサーがスマホやリモコンを感知
自動で鍵と扉が開く

ドアの常識を一新、構造を再発明

LIXIL Housing Technology サッシ・ドア事業部 ドアSBU SBU長 川口 富士雄氏は、「XE」について次のように語った。

「LIXILでは時代のニーズを先取りして、玄関ドアの進化を牽引してきました。XEで目指したのは、トステムのイノベーションの歴史の到達点・集大成となる玄関ドアです。既成概念にとらわれず、まったく新しいコンセプトの玄関ドアを開発するため、これまで扉部にあるのが当たり前だった錠やラッチを子扉側に納めるなど、ドアの常識を一新して構造を再発明しました。洗練されたデザインと先進機能を開発テーマにし、暮らしの満足を全方位で最大化します」

LIXIL Housing Technology サッシ・ドア事業部 ドアSBU SBU長 川口 富士雄氏
開発テーマは洗練されたデザインと先進機能

デザイン面では、細部までこだわりシンプルな美しさを追求。わずか32mmのスリム枠や丁番隠し構造、ドア枠と扉部の出幅を揃えたフラット設計により、外壁に馴染み美しく納まるという。

電気錠リーダーやシリンダー、サムターンといったパーツ類も存在感を抑え、コンパクトでフラットな形状・ドアに馴染むグラファイト色を採用し、一体化したデザインを実現した。

デザインは細部までこだわりシンプルな美しさを追求した
シリンダーやサムターンなどは、ドアに馴染むグラファイト色を採用

玄関ドアの表面材は4種類をラインナップ。風景を身に纏うように映し出す「EXCLUSIVE GLASS(ガラス)」、焼き物ならではの素材美を活かした「CERAMIC TILE(タイル)」、金属の無機質な風合いを再現した「METAL GRAIN(金属調)」、天然木さながらの質感を表現した「WOOD GRAIN(木目調)」から選択できる。

素材によってカラーバリエーションも多数用意し、選べるハンドルデザインと合わせて優れたカスタマイズ性を備える。

玄関ドアの表面材は4種類。本体色やハンドルと組み合わせて優れたカスタマイズ性を備える

環境面においても、「XE」は熱貫流率1.33W/(m2・K)の高い断熱性能を実現。また、同社玄関ドアの生産工場(石下工場・名張工場)では非化石証書の活用や自社所有の太陽光発電の設置により再生可能電力へ切り替えており、使用時・製造時のCO2削減に大きく寄与する。

今後は、同一プラットフォームの玄関ドアを、リフォーム市場・海外市場向けにも展開する予定としている。

高い断熱性能を実現