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JR東日本、遅延情報をリアタイ提供 Yahoo!乗換案内が対応

JR東日本は、列車の遅れや在線位置などのリアルタイムデータを集約・管理する「リアルタイムデータ連携基盤」を構築し、交通案内サービスでの提供を開始した。交通事業者として、JR東日本、小田急電鉄、京王電鉄、交通案内サービス提供事業者として、ヴァル研究所、ヤフーが参画する。

各交通事業者が持つリアルタイムデータを統一フォーマットへ変換して管理し、複数の交通事業者間でのデータ相互利用を可能にする。また、各交通事業者は、経路検索などの交通案内サービス提供事業者に、自社のリアルタイムデータを有償で提供可能になる。

現時点でリアルタイムデータ連携基盤を導入する線区は下記の通り。

    JR東日本

    ・在来線:首都圏及び仙台圏の主な線区・区間 ・新幹線:東北・北海道新幹線、上越新幹線、北陸新幹線、山形新幹線、秋田新幹線

    小田急電鉄

    ・全線(小田原線・江ノ島線・多摩線)

    京王電鉄

    ・全線(京王線・井の頭線)

    今後は更に機能を拡大し、交通事業者及や交通案内サービス提供事業者の更なる参画にも取り組む。また、公共交通オープンデータ協議会と連携し、有償データ流通スキームの一部として機能することも予定している。

    「Yahoo!乗換案内」と「駅すぱあと」が対応

    ヤフーとヴァル研究所はそれぞれ、リアルタイムデータ連携基盤への対応について発表した。

    ヤフーは「Yahoo!乗換案内」(iOS版、Android版)と「Yahoo! MAP」(iOS版、Android版)での対応を発表。ルート検索結果で、一部の在来線や新幹線などの具体的な遅延分数を確認できる遅延情報と、乗車列車の走行位置が確認できる「列車のリアルタイム情報」を提供する。

    列車の遅延情報では、乗車予定の列車が時間通りに運行している場合は「ほぼ定刻」、遅延している場合は「約〇分遅れ」と表示。遅延している場合、消去線が引かれた予定発着時刻の下に赤色で遅延時の発着時刻が表示され、遅延時分を一目で確認できる。

    乗車駅を発車後、列車のアイコンで走行位置を表示。区間内を走行中には、通過する駅が全て表示されるため、通過する駅を非表示にしたい場合は停車駅数をタップする。

    ヴァル研究所は、リアルタイムデータ連携基盤への参画を表明。「駅すぱあと」及び「mixway」の一部サービスで、ダイヤ乱れが発生しても実際の運行状況を反映する「リアルタイム経路検索」を2023年夏に提供。列車やバスの遅延時に、平常時と異なり新たに可能となった乗り換え経路などから「より早く目的地へ着く経路」をリアルタイムで提供することで、移動中に起きている遅れによるユーザーへの影響や心理的な不安を低減するとしている。