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マネーフォワードME、無料版口座連携削減も有料会員1.3万人増

マネーフォワードは16日、通期決算を発表。各ビジネスの現状について説明した。個人向けの家計管理アプリ「マネーフォワードME」については、利用者が1,400万、課金ユーザーが40万を超えるなど順調に成長しているという。一方で、2022年12月に大きな変更が行なわれたのが「金融機関連携サービス」だ。

無料会員が連携できる金融関連サービス数を従来の10件から4件に変更し、これまで無料で使えていたユーザーからは「改悪」という声も上がった。しかし、10年前の開始からそのままで、API連携のコスト上昇などもあり「継続的にサービス提供するには必要な変更」(マネーフォワード 辻庸介CEO)だったという。

'22年12月7日の連携可能数削減により利用を辞める人も一定数いたが、実際には12月はマネーフォワード MEの課金ユーザーが1.3万人増と大幅に伸びたという。ただし、1カ月の無料クーポン利用者を含む数値のため、本格的な影響がわかるのは2023年1月以降となる。

マネーフォワードMEでは、サブスクの解約忘れを防ぐ「サブスクレポート」などの新機能を追加。「本質的な機能強化」で家計改善に役立つアプリとして展開していく。

辻CEOは、個人向けサービスを続ける意義について、「今後もデジタル給与などの話題もあり、個人のお金の課題解決は大事な部分だ。一方で10年やってきて個人からお金をもらうことの難しさ、ビジネスモデルを作る難しさも感じている。それでも、個人のお金の課題はこれからも増えると思われるので、課題に応えるよいサービスを作っていきたい」とした。

マネーフォワードの2022年11月期通期決算は、売上高が前年比37%増の214.8億円、SaaS ARRが前年同期比45%増の163億円。特にBussinessドメインの法人向けARRが好調で、前年同期比55%の114.4億円となった。