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完全ワイヤレスでモーショントラッキング「HaritoraX ワイヤレス」

Shiftallは、小型で長時間利用できる完全ワイヤレスの6点モーショントラッキングセンサー「HaritoraX ワイヤレス」を発表した。予約開始は2023年2月頃、出荷は6月頃を予定する。価格は39,999円。

「HaritoraX ワイヤレス」(ハリトラックス ワイヤレス)は、3Dキャラクターに身体の動きを反映させるために装着する完全ワイヤレスのモーショントラッキングセンサー。胸、腰、両膝、両足首に計6個のセンサーを専用バンドで固定して利用する。足首用センサーには距離(ToF)センサーを内蔵しており、足の甲にセンサーを取り付けることなく足首関節の動きも反映できる。

VRChatをはじめとするメタバース・プラットフォームの3Dアバターを利用するユーザーや、バーチャルYouTuber(VTuber)などの配信者に向けた製品。いずれのセンサーもワイヤレスで接続され、小型・軽量で約20時間の動作が可能になっている。各センサー間のケーブルを不要としたことで、「ダンスなど激しい動きをする方にお勧め」としている。

Meta Quest 2、Valve IndexなどのVRヘッドセットと組み合わせることで、全身9点のいわゆるフルトラッキング(フルトラ)を実現、胸から下の動きもアバターにリアルに反映させることが可能になる。今後、上腕部にセンサーを追加することで、11点トラッキングにも対応する予定。

「HaritoraX ワイヤレス」はPCとの接続だけでなく、スマートフォン経由での利用も予定している。これにより、MetaのQuest 2単体でプレイするVRChatとも接続も可能になる見込み。このスマートフォンとの接続はShiftallの既存製品である「HaritoraX」「HaritoraX 1.1」でも対応する予定。

またPCとはBluetooth LEだけでなくオプションの専用ドングルでの通信も可能。専用ドングルはBluetooth LEよりも低遅延で、オフィスや展示会といった混雑した環境でも安定した通信が可能になるという。こちらも既存の「HaritoraX/HaritoraX 1.1」専用ドングルも発売される予定。

搭載されるセンサーは従来製品の「HaritoraX 1.1」と同じで、加速度・角速度・地磁気センサー(9軸IMU)を用いたトラッキング方式を採用。外部の光学センサーが不要なため、衣服越しや、ブランケットを羽織るといった状態でもトラッキングが継続される。地磁気センサーを搭載、1時間を超えるような長時間利用でも絶対方位角を用いてトラッキングのズレから自動で復帰できる。地磁気が乱れている場所向けに、地磁気センサーをオフにすることも可能。

各センサーはUSB Type-C端子で充電を行なう。オプションで充電ドックも用意され、センサーにバンドを装着したまま充電が可能。

対応予定のVRヘッドセットは、MeganeX,、Oculus Quest、Meta Quest2、Rift S、VIVE(初代)、VIVE Pro、VIVE Pro2、VIVE Cosmos、富士通 FMVHDS1、Valve index、HP ReverbG2。

対応予定のVRアプリケーションは、VRChat、NeosVR、VirtualCast、Virtual Motion Capture、cluster、ChilloutVR。

対応PCはWindows10 21H1~、SteamVR 1.17~。スマートフォン接続の予定はiOSとAndroidで、Meta Quest2との接続のみ対応予定。

なお、内部パーツの構成を見直し発売した「HaritoraX 1.1」は、初回ロットが2023年1月から出荷される予定。予約済みのユーザーに対しては、差額を支払うことで、予約を「HaritoraX ワイヤレス」に変更することができる。対象ユーザーにはメールで切り替えフォームが連絡される。予約の変更受付は12月25日まで。

HaritoraX 1.1は併売、追加センサー予約開始

既存の「HaritoraX 1.1」は、メインユニットを身体に装着してPCなどと無線で接続し、メインユニットと各センサー間は有線で接続される製品だが、利用内容により一長一短があるとしており、「HaritoraX ワイヤレス」と併売される。

HaritoraX/HaritoraX 1.1向けのオプションとして、トラッキングポイントを増やす「肘トラッキング拡張セット」「腰トラッキング拡張セット」も予約を開始している。「肘トラッキング拡張セット」は13,900円、「腰トラッキング拡張セット」は5,900円で、どちらも2023年4月の出荷を予定する。

これまでの案内では、これらオプションはHaritoraX用とHaritoraX 1.1用で分かれていたが、課題が解決できたとして、両対応として発売される。また腰トラッキング拡張セットは当初案内から1,000円の値下げになっている。

肘トラッキング拡張セット
腰トラッキング拡張セット(下側)
HaritoraX/HaritoraX 1.1で標準の5点トラッキングセンサー