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オンライン会議“音質が悪い”とストレスに? NTTデータとShure

NTTデータ経営研究所のニューロイノベーションユニットと、オーディオ機器メーカーのシュア・ジャパン(Shure)は共同で、オンライン会議の音質の違いがどのような生体ストレスに繋がるのかを検証する実証実験を行なった。

オンライン会議は、「対面で会議をするよりも疲れる」「オンラインで参加すると内容が理解しにくい」という声が多いとされ、常態化している「疲労感」や「会議内容の理解不足への不安感」の要因解明に向け「オンライン会議の音質が生体ストレス反応に与える違い」を検証した。

調査は日頃からオンライン会議を行なっている会社員男性10名、女性10名を対象に実施。年齢は26歳~49歳。生体ストレスについては、心拍や皺眉筋活動(眉間のしわ)、皮膚電気活動(手汗)から計測した。

その結果、音質が悪い会議では内容も難しく感じられるようになり、参加者にストレスを与えることが確認されたという。ストレスの原因としては、特に認知機能に対する負荷が高まる傾向があり、これが継続すると認知能力が低下、理解力や判断力、反応スピードなど重要な能力が鈍くなると考えられるという。内容が理解できないことによるストレスは会議後半にかけて蓄積されていく。

シュア・ジャパンはこれらの結果をうけ、空間規模や会議の目的に合わせて、適切な会議用音響システムを選定・利用することが、参加者のストレス低減や生産性の向上に貢献するとしている。

なお、今回の実証実験についてのホワイトペーパーは無料で公開されている。